憎しき彼に華を【神威】

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『大丈夫です。犬より下の低脳生物だと私は捉えてるので』


「それおたくの大将ら知ったら切腹どころか腹わた出されるよ？お前の腹のなかのソーセージ出されちゃうよ？」


『出される前に、私が土方クソヤローの腹のなかのソーセージ出してからミンチにしますから』





私とて一人の侍だ。

こんなにも無様な負け方をしたまま、黙っていられるわけがない。どんなに土方さんや近藤さんに止められようが、今の私を止めれるものはいないだろう。




『私の大切なものは、……真選組じゃない』


「あ？」


『私が大切にしているのは戦闘での勝利とこの刀と、実家のマルチーズです。四番目に真選組なので』


「待て待て待てェェエエ!!??あいつらって実家のマルチーズより下なの？！」


『はい、今ではホットドッグになっちゃいましたけど」




実家のマルチーズは、ホットドッグが人一倍好きなコだった。私の食べかけのホットドッグを奪っては駆けていき、刀を振り回してよく追いかけ遊んでいたものだ。

……懐かしい。




「食べたアルカ?!マルチーズ、ホットドッグにして食べたアルカ?!!」


『は？何言ってんの。食べるわけないじゃん。ホットドッグ好きすぎて、背割れパンのクッション買ってあげたら、そこに挟まったままぐうたら過ごすようになっただけですよ。』



そして見事に太りに太って、今もなお実家で背割れパンクッションに挟まるホットドッグに化してしまったのだ。




『まぁ兎に角、

ーーーその神威が乗る船が出航するまでの間、ここにいさせてほしいって訳ですよ。あの低脳犬共に見つからないように神威暗殺を企てたいんです』


「アンタよく真選組にいられますね」


『ふふっ、ありがとう』


「いや褒めてねェよ」




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