憎しき彼に華を【神威】

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『ーーーあっ、団長！おはようございます！
今日も美味しそうな朝ご飯を美味しそうに食べてますね。そしてそれが貴様の最後の晩餐だ！とくと味わえよ！！死ねェェェ！！！』


「おはよ、A。相変わらずウザイくらい元気だね」




ザクッと、私の手に携えた刀は見事に憎き神威の首を一撥ねーーーたわけではなく。


背後から狙ったのにも関わらず白米を食するソイツは私を見るまでもなく、軽々とその刃を避けたのだ。何だこいつは、頭の後ろに目でもついているのか。



「相変わらずウザイくらい元気」。その言葉が示すように、私はこの船に乗り込んでから毎日四六時中、神威の命を狙って意気奮闘しているのである。

朝ごはん中、昼ごはん中、お昼寝中、晩ごはん中、入浴中、夜食中……とにかく隙あればいつでも刀を持って奴に臨む。


ーーーそして気づいたかもしれないが、こいつは1日の大半を食べる事に費やしていた。仕事なんかしている場面を見たことがない。




「お、何だァ？嬢ちゃん。また団長の首とれなかったのか？」


『またなんて言わないでください阿伏兎さん。貴方から殺しますよ』




そんな中、唯一神威の暗殺の背中を押す阿伏兎さん。

彼は神威のサボった仕事が全て回されるという何ともブラックな約職に就いているらしく、できる事ならこの迷惑病原菌から解放してくれ、との事だった。




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