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沖田「ーーー···、」




思ったより近かったその距離に息が詰まった。



少し屈み覗き込んだ為に、視線は
何の障害もなく交わる。



黒だと思っていた瞳の色は
濃いめの焦げ茶だという事が分かり。
指から通り抜ける黒い前髪が柔らかく、
Aの肌に触れた指先に熱が宿るのが分かった。




そのまま指を下に下ろし、
彼女の少し赤くなった目元に触れた。









『ーーー沖田さん···?』



沖田「······やっぱ泣いてるじゃねェですか。
赤くなってやすよ?」



そう言ってクスリ、と笑い。
白く柔らかい頬を小さく突く。



だから、泣いてないですって。と、
何故かそこだけは譲れないらしいAから
少し距離をとる。




沖田「ーーーーあ、」




ふと、視界に映った白い猫。
Aの抱えている子猫と同じ毛並みだから、
おそらく母猫なんだろうか。



俺の声に釣られるようにAも
視線を辿った。俺と同様、小さく声を漏らした
Aは柔らかく微笑み。





『ーー良かった、置いてきぼりに
してたわけじゃないんだね。』




Aは屈んで小さな猫を地面に下ろした。
幼稚な足で、泥に足を取られながらも
母猫に近づこうとする。




母猫は子猫に近寄ると、その体をひと舐めし。
その首根っこを咥えて何処かへと消えた。




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たろ。(プロフ) - ぐぬ、、、最高すぎる、、、 (2022年6月15日 19時) (レス) @page47 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - ちょっぴり切なくて感動するし、設定とかもう全部引っくるめて大好きです!泣待ち人が攘夷浪士だったっていう設定もそれはそれでいいなって思いました笑笑笑 (2022年2月27日 20時) (レス) @page45 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
にょろ - 癒された…心があったかくなりました(*´ω`*) (2018年11月15日 20時) (レス) id: 04a2fc2925 (このIDを非表示/違反報告)
沖田優朱 - めちゃくちゃ感動しました! (2018年9月30日 2時) (レス) id: a3af942d1f (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ - 涙腺が・・もう崩壊寸前なんですが・・。とっても感動しました!沖田の勝ち目が無いと分かっていても一途に思い続け、主人公の幸せを願うところとか最高過ぎて・・!カップルシリーズも頑張ってください! (2018年1月21日 17時) (レス) id: 76bba592ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルハ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bfd3c0329e2/  
作成日時:2017年2月18日 9時

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