お似合いカップルの模範【沖田総悟】

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沖田｢······ッいた、｣


開けた視界。眼前に広がったのは少し赤づいている大きな空で、此処が外であるのが伺える。暫くぼうっと働かない頭でそれを眺めていると再び頭に痛みが走りそこで思い出す。


ーーそういやァ、今日は花見に来ていたんだ、と。


もはや恒例となってしまった旦那達との共同花見。最後に記憶に残っている時はまだ昼過ぎだった気がするが···今は確実に夕方だな。っつー事は俺ァ5時間くれェ寝てたっつーわけか。


こんなところで寝ていたのだから無理はないか。関節は伸ばすと痛み、酒の影響かそれとも眠り過ぎたのがいけなかったのか、頭もズキズキと痛み続ける。



それらに耐えながら何とか起き上がると。まァ予想はしていたのだが、一言で言い表すならーーー辺境の地の先住民族が行っているよく分からない儀式の残骸。


辺りに転がった空の酒瓶。あちこちで泥酔しきっている男達。全裸で横たわっている奴や木に手を付き吐き気を堪える奴、自動販売機に頭を突っ込んだ奴。ーーとにかくカオスである。


俺が寝ている間に何が·····と立ち上がる。そういやAが見当たらねェ。いつもならこの迷惑極まりない奴等の後片付けを文句を零しながらもやっているというのに。


『ーーーあれれ？そーたん起きたの？』


沖田｢·····そーたん？｣




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