お似合いカップルの模範【沖田総悟】

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『大丈夫？神威。』


神威｢うん、もう大丈夫だよ。｣


『本当に？凍傷で指とか取れたりしない？1回見てみたかったんだけどなぁ···あ、やべ。』


神威｢あはは、殺しちゃうぞ？｣


ブルブル震えていた神威にお湯で暖めたタオルを首に巻き付け、大きめの毛布に包ませる。本当なら熱湯の中にぶち込んでやろうと思ったけど、冷えきった体を即熱湯に晒すのは良くないのだ。


まずは冷えきった体を少しずつ暖めていかないと、下手したら命を落とす事となってしまう。皆覚えておこうね。



そんなわけで神威を暖め始めて約数十分。元々白い肌が青白くなっていたが、今では元の血色を取り戻しつつある。そんな彼にホッと息を吐くとーーーふと、まだ冷たさの残る掌が頬を包んだ。


神威｢また泣いたの？｣


『······、』


神威｢帰りたい？｣


『···帰りたいに決まってるでしょ？』


神威｢俺は帰したくないなぁ。ーーAが好きだからね。｣


『だからさぁ、神威は一言二言足りないの。それに、此処には腕の良い料理人が居るじゃない。私に拘る意味がわからない。』


神威｢うん、料理も(・)好きだけどね。｣


『ーーーは？』


ニッコリ。いつも通り口角を上げている神威だが···その内側を見る事ができない瞳はユラユラと青い眼光を放っていた。



綺麗なそれに目が離せず。神威の言葉に訳の分からない動揺と困惑が生まれて、どうする事もできず動かないでいると。


ーーードガアアアン！！！


遠くで聞こえた爆発音。そして、ーーー私の腕を掴んだもう一つの温もり。



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