お似合いカップルの模範【沖田総悟】

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｢じゃあねー｣と軽い声が聞こえて、ブツッと通話が終了する。沖田が切れてしまった電話を呆然と眺めているので、不思議に思った土方が沖田の肩に手をかけ。


土方｢おい、総悟？どうした、Aは無事なんだよな？今何処に居やがんだ。｣


沖田｢·····知りやせん。｣


土方｢はァ？ならさっきまでのクソ長ェ電話は何だったんだ、···よ、｣


下を俯いたままの沖田。近藤や土方に背中を向けるようにして立っている彼の表情は上手く見れず。痺れを切らした土方が少々乱暴に彼を振り向かせると。


ーーー2人は沖田の僅かに上がった口角と、怒気を含んだ真っ赤な血のような瞳の矛盾に、一瞬凍りついた。


沖田｢·····アイツ、Aにガキ孕ませるとかなんとか吐かしやがったんでさァ。｣


土方｢はッ？｣
近藤｢は？｣


沖田｢ーーAに指1本でも触れてやがったらぶっ殺してやらァ。···近藤さん、土方さん。｣


土方｢はい、｣

近藤｢な、なんだ？｣


沖田｢犯人、別に捕まえなくてもいいんですよね？その場で肉塊にしてもいいんですよね？別に原型止めてなくても大丈夫ですね？｣


本来ならこういった類の事件の犯人は身柄拘束が好ましいのだが。どうやら沖田は殺意に満ちてしまっているらしい。


ニッコリ、爽やかな笑顔とは対照的な江戸っ子口調の抜けた物騒な言葉や殺気に、土方と近藤は冷や汗が止まらなかったという。



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