お似合いカップルの模範【沖田総悟】

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ある日、Aが姿を消した。｢見廻りに行ってくる｣と元気よく屯所を出ていったきりだった。


あの馬鹿が屯所を帰ってこないというのは初めての事だった。日が沈む前には必ず帰ってくる奴だ。勿論、俺達も心配になるわけで。
特に土方さんなんかは｢あの時俺があんな事言ったからか···？｣とか何とか、何年も前の話を思い出しては頭を抱えていた。



そんな眠れない日が2日ほど経った時。近藤さんの部屋で土方さんも含め、3人でAの行方について話し合っていると。話題の中心のソイツから電話がかかってきた。


沖田｢ーーおい、｣


＿＿『早っ!!!』


土方｢Aか?!おい代われ総悟！無事なのか?!今すぐ切腹させてやる、心配ばっかかけやがってクソA!!｣


近藤｢トシ落ち着いけ！ここは総悟に任せておくぞ。俺達は他の隊士達を集めておくんだ！｣


俺から携帯を奪い取ろうとする土方、それを宥め冷静に支持を下す近藤さん。こういう時、一番落ち着き払い、周りをよく見る事ができるのは意外な事に近藤さんなのだ。


ーーー本当、凄ェ人だ。電話越しで少しだけ高く聞こえるAの声に酷く安心しきっている俺とは大違いだ。



＿＿『今多分、春雨海賊の戦艦の中。』


そんな声が発した信じられない言葉。そして、


神威『ーーーこんにちは、Aのお巡りさん。』



沖田｢ーーーーあ？｣



聞こえてきた明らかな男のソレに、フツフツと怒りが湧いてくるのを自分の声から感じ取った。




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