お似合いカップルの模範【沖田総悟】

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すっかり日は傾き辺りは紅く染まりつつある。所々から笑い声が聞こえてくるからきっと俺達以外にも花見をしている奴等がいるんだろう。


開けた道に出て、ふとその先を見やればオレンジ色の夕日が俺達を真っ直ぐに照らし出した。ーーーガラにもなく綺麗だと思ってしまったのだ。


沖田｢ーー夕暮れは秋、なんつーのは嘘だったんだな。春でも十分綺麗じゃねェか。｣


『·····何ロマンチックな事言ってるの。』


沖田｢っ！···起きてたのかィ。｣


『まーね。私があれくらいで酔うとでも？』

沖田｢完全に酔ってただろィ。つーかあんだけ飲んで酔ってねェっつーんならお前は人間じゃねェ。｣


『失礼な。ならアンタは人外の生命体を恋人にしてるんだよ？自滅してるの気づいてる？』


さっきまでの呂律の悪さはどこへやら。いつも通りの口調でそんな事をペラペラと喋り出すA。｢起きてんなら歩け、重い。｣とAから手を離すが｢嫌だ。｣とソイツは俺の首にしがみつく。


そうすれば支えを失ったAの体重は重力のままに俺の首にかかるわけで。命の危機を察した俺は再びAを背中に背負う羽目になる。


沖田｢ーーーにしても、こうしてみると···｣


『ん？』


沖田｢お前って本当に胸ねェんだな。申し訳程度に｢あ、コイツ女なんだ｣って認識できるくらいだぜィ？どーにかしねェとな。｣

『え？どーにかって何？ナニする気??』




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