大型犬 ページ32
伊東side
｢あれ、伊東さんだ｣
伊東｢Aちゃん、久しぶりだね｣
同じ事務所の後輩であるAちゃん。
声優界で1、2を荒らそうほどの美人なのに淡白な人柄というギャップもあり、人気絶頂の若手女性声優の彼女。
ほとんどの人は、彼女を前にすると｢可愛い｣だの｢綺麗｣だの思うだろう。もちろん俺も思う。
だが俺は、彼女を前にすると少し身構えてしまうのだ。
なぜかと言うと……
｢今日も頭撫でさせてください｣
伊東｢ほら出たよ！また！？｣
｢減るもんじゃないし良くないですか｣
伊東｢良くないよ！年下の女の子に頭を撫でられる図辛いわ！｣
｢なんだかんだ言って満更でもないくせに〜｣
伊東｢ぐっ……｣
”撫でられたくない”という心情が全くないことを完全に見破られていて、羞恥のあまり体温が上がる感覚があった。
何で後輩の女の子にこんな弄ばれているんだ俺……
言い負かされた俺は｢…も〜撫でていいよ｣と承諾し、Aちゃんの前まで歩いて、彼女に頭を向けるとぱっと嬉しそうな笑顔を向けられた。
くそう、かわいいな。
わしゃわしゃと乱雑に頭を撫でられているこの状況。
この歳になって頭を撫でられることなんて滅多にないから、正直言うと嬉しい。
だが相手が相手だ。なんでAちゃんなんだ。
いや嬉しいけども！Aちゃんに好意を寄せている人なんて山ほどいるんだぞ。こんなところ見られたら終わりだ。
前髪の隙間から、気が付かれないようにAちゃんを見ると、バッチリ目が合ってしまい、妖美な笑みを向けてきた。
｢ふふ、なぁに伊東さん｣
……なに、その顔。俺そんなAちゃん知らないぞ。
伊東｢っもう終わり！十分だよねもう！｣
｢えぇ、まだ撫で足りない｣
伊東｢また今度にしてよ……てか何で俺のことそんな撫でたいの…｣
感情の高低差に振り回されながら、シンプルな疑問を投げかけると、一瞬呆気にとられた顔をしたが、すぐさま笑顔とともに笑い声をあげた彼女。
｢伊東さん、ゴールデンレトリバーみたいで可愛いんだもん｣
伊東｢俺、Aちゃんに人として見られてないの？｣
｢ゴールデンレトリバー”みたい”ですよ｣
伊東｢年上の男をからかって何が楽しいんだよ…｣
｢からかってなんかないのに。男性として見てますよ｣
伊東｢ばっっ、その言い方は勘違いしそうになるからダメ！｣
｢え〜？ふふっ｣
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名無し - 更新ありがたやー！！！ (5月6日 11時) (
レス) @page50 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ありがたい…今まで通り夢主大好きな梅原さんをよろしくお願いします (4月8日 0時) (レス) @page49 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
彩弥 Ayami(プロフ) - いつも読ませていただいてます！！良平さん最推しなので良平さん登場させていただけるの嬉しいです！！！ (3月16日 17時) (レス) id: 0161f172e7 (このIDを非表示/違反報告)
えりちゃん - 八代くん出してくれるの嬉しいです！ (1月24日 0時) (レス) id: f4342f2c6a (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - コメント失礼します！千晃くんの小説少ない中、最高のきゅんきゅんエピソードばかりで愛読してます🥹 (12月5日 17時) (レス) id: 69c00db8f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナゴミ | 作成日時：2023年8月25日 21時
