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変態 ページ30

神谷side




僕は今、小野くんと一緒にパーソナリティを務めているラジオ収録のため、放送局に来ている。



小野「神谷さんめちゃくちゃ着込んでるじゃないすか、暑そう」


神谷「案の定暑い」



最近肌寒くなってきたため、少し厚着をしてきたのだが、放送局内はほんのり暖房が効いていて、やや暑い。



羽織ってきた上着を脱いで、休憩室の椅子に掛けた時だった。





「あれ、神谷さんと小野さん」





神谷「……うわ」


小野「あれAちゃ〜ん」



こんにちは〜と軽く会釈をした彼女は、今をときめく若手声優の瀧口Aだ。

いやそんなことはどうでもいい。問題は彼女の服装だ。




小野「めっちゃモコモコで可愛いんだけどさ、マフラーは流石に早くない?」


「やっぱそうですよね、服装ミスったなぁ」




いつものスレンダーで華奢な体が隠れるほどモコモコに着込んで放送局に現れたAちゃん。

ふわふわとした上着を脱ぎ、可愛く結ばれたマフラーを解いても、中にハイネックを着ていた彼女は暑そうにしている。




「今日DGSの収録だったんですね、久しぶりに会った気がします」


小野「……いやいやちょっと待って」


神谷「お前何枚着てんだよ…」




よく分かってないような表情を向けたあと、ハッとした彼女は口を開いた。

……いやまてこの顔はめんどくさいことを言う瞬間だ。




「まさかお2人とも……このまま脱ぎ続ければ私の裸体が見れると思ってるんですか……?」




この変態!と可愛い声を出して、声優としての演技を披露してくれたが、才能の無駄遣いなのは間違いないだろう。

だが、僕の隣にいる男はデレデレと喜んでいる。気持ち悪い。




小野「やっぱAちゃんから変態って言われると興奮するね」


「も〜大輔ってばヘンタイさんなんだから♡」


小野「あっ呼び捨てすごい興奮した」


「……もう手遅れですよ神谷さん」


神谷「僕もそう思う」





コイツ、他人事のように言ってきたが、小野くんがこんなになったのはお前のせいだと断言出来る。


以前、小野くんに「変態と言ってほしい」と頼まれた多彩な彼女は、一瞬ドン引いた顔をした後、魅惑な声で”変態”と言い、小野くんをコロッとその名の通りの変態にしてしまったのだ。


だがAちゃんもAちゃんだ。最近は小野くんに頼まれなくても、流れ作業のように「変態」と口にするようになってしまった。




「……誰がここまで変態にしたんだろう」


神谷「お前だわ」

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名無し - 更新ありがたやー!!! (5月6日 11時) (レス) @page50 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ありがたい…今まで通り夢主大好きな梅原さんをよろしくお願いします (4月8日 0時) (レス) @page49 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
彩弥 Ayami(プロフ) - いつも読ませていただいてます!!良平さん最推しなので良平さん登場させていただけるの嬉しいです!!! (3月16日 17時) (レス) id: 0161f172e7 (このIDを非表示/違反報告)
えりちゃん - 八代くん出してくれるの嬉しいです! (1月24日 0時) (レス) id: f4342f2c6a (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - コメント失礼します!千晃くんの小説少ない中、最高のきゅんきゅんエピソードばかりで愛読してます🥹 (12月5日 17時) (レス) id: 69c00db8f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナゴミ | 作成日時:2023年8月25日 21時

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