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「ねぇ、A。」
「‥‥ん‥」
「おーい、寝んなって、」
「‥‥ぁ、ユンギ‥‥？」
「うん、」
「‥‥どぅ、したの、」
寝ぼけなまこのAさん。
状況を理解していません。
「‥‥‥‥は？」
ここでユンギさんの演技魂、突入です。
「え？」
「‥お前、グズかよ。
てめーはいつも散々人に待たせんなっつっといて？
自分は遅れてもいいと。
ふーん、大層なもんじゃないですか？」
「‥え、え、何ほんと、」
いきなり捲し立てるもんですから
ほんとに状況がわからないA。
追い討ちのように
ユンギさんは
「今何時かわかってんの？」
といい、
ん、と顎で
13:30過ぎを指す時計を見ます。
「‥‥！！！」
サァーっと顔から血が引いて
顔面蒼白なAさん。
「ごめんなさいっ！！！！」
とベッドから飛び起きてバタバタと顔を洗いにいきます。
「‥ふふん」
彼女の表情と行動をみて
ユンギさんは満足そう。
ちょっと口元も緩んでいます。
顔を洗っているAさんの
後ろにたち、
「‥早くしろよ。
ほんと、遅すぎだろ。」
と睨みながら文句を言います。
「‥ごめんなさい。ほんとに、」
怯えた顔のAさん。
今にも泣きそうです。
そんな顔をみて満足したユンギさん。
可愛い子が泣かないように
ここでネタバラシ。
「‥なーんてな
ビビった？」
「‥はい？」
頬を緩め
歯茎をみせるユンギさん。
もちろん彼女は怪訝そうな顔。
「‥ドッキリ、してみたんだよ。
お前が遅刻したらどんな顔すんのかなって。」
あんぐりと口をあけ驚愕する彼女が
可愛いくて仕方ないユンギさん。
「‥怖かった？」
分かりきってることを聞いてきます。
「‥ん、」
緊張の糸が溶けた彼女は
安堵の涙が
ボロボロと。
そんな彼女を抱き締めて、
「‥はは、そんな可愛い顔しないでよ」
_____もっとイジめたくなるから。
ニヤリとニヒルな笑みをこぼします。
そんな顔にキュンキュンしながらAさんは言いました。
「で、結局今何時間？」
と。
「‥10:20かな」
「まだ寝れたじゃん！！！！」
怒りんぼうな彼女がいとおしい、
そんなサドデレ系男子 ユンギさんのとある日のお話でした。
続く
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作者名：あかき | 作成日時：2019年1月18日 23時
