好きなんだけど、、＿防弾少年団＿

不機嫌な餅2 ページ25

＿JMside＿

勢いよく扉を閉めてゆくあてもなくただ走る。



『ッジミナ、』

繰り返し流れるヒョンの顔。



やめて、やめてよ。そんな傷ついた顔。

まるで僕が悪いみたいじゃないか。

違うよ、僕は悪くない。全部、全部ヒョンが悪いんだ。



何で、何であんなに笑顔だったの？

何でジョングクなの？


何で、



何で、



その相手は、僕じゃないの？




綺麗な笑顔も、笑った時に出る八重歯も、甘い、甘いヒョンの匂いも。

僕を、呼ぶ甘い声も。

沢山あるヒョンの身体の100分の1でさえヒョンは、

何1つ、僕のものじゃない。



そんなの分かりきってた事なのに、目の当たりにした真実は、どうしようもなく僕の心を抉った。


JM「っは、はぁ、」


やっと止まったこの足は今すぐ、ヒョンに謝りたいと楽屋への道を告げる。




「嫌だよ、何で僕が謝るの？ヒョンがジョングクと仲良くしてるから」

「ごめんなさい、傷付けちゃって、」

「分かってるんです、自分が悪い事なんて」

「謝りたい」

「僕は悪くない」




ねぇヒョン、


僕、


ヒョンが、


「「好きなんです、」」



色んな考えが混ざった頭は今までにないほど熱くなった。


ポロポロ流れる涙が余計に頭を熱くさせた。



JM「っ、ふ、ぅ、ヒョン、Aヒョ、ン」






『ッジミナ、』

『야,적당히해라.』



ごめんなさい、





泣いていた僕はいつの間にか来ていた2つの影に気づくことができなかった。





JN「ったく、何やってんだこのパボ。」


え、、？


JM「ジニヒョン、テヒョナ、」


TH「勝手にいじけてAヒョンにキレるとか最っ低ー、」

わかってる、


JM「っ、」


TH「・・・ほら、帰るぞ、」

差し出された手を掴めばたしかにある温もり。

JM「っぅ、う、ひっぃ、」



JN「泣くのはまだ早いだろ、本当に泣いて謝らなきゃいけないのは誰だ？」


繋がれた左手と右手。


グリグリと乱暴に涙を拭われれば、


JN「うげ、アイライン着いちゃった・・」


TH「んふ、ジミナ顔パンダじゃーんㅎㅎ」


くしし、と笑われる、



ごめんなさい、こんな手のかかる弟で、

ごめんなさい、こんな手のかかる親友で、






ありがとう。






JM「へへ、うるさいです、」





ぐちゃぐちゃの顔で笑えばその顔を見てまたははっ、と笑う。




TH「帰ろっか、」



JM「うん、」



JM「ありがとう、」





強く握られた両手に答えるように来た時とは違う強い足取りで楽屋への道を目指した。

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