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龍我「A〜手」
A「ん？」
龍我「那須、Aと俺が手繋いでたらうるさいでしょ？だからさっき繋ぎたかったのに繋げなかった〜」
A「たしかに。龍我ごめんね、お兄ちゃん面倒で」
龍我「でも那須って面白いから嫌いじゃないよ！」
お兄ちゃんのベタベタ具合、
なんだかんだ嫌がっていない龍我。
彼氏と自分のお兄ちゃんが
仲良くなることなんてそうないと思ってるから
この関係性は本当に謎。
付き合ってもう少しで1年。
付き合い始めたのは
高校受験の少し前の中3の1月のこと。
11月の模試の結果が悪くて
落ち込んでいた時に声をかけてくれたのが
今一緒にいる龍我で
それがきっかけで私たちは
よく話すようになって
付き合うことになった。
龍我「今日さ、新しい手袋買いたい」
A「寒いもんね」
龍我「Aとお揃いのがいい」
A「この前クリスマスでベレー帽プレゼント交換でお揃いできたのに？」
龍我「もっと！」
付き合った頃の龍我は、
一緒に出かける時も緊張してるみたいで
「A！どれ！食べよっか！」
なんてお店で大きい声で言っちゃったり、
ご飯を食べた時緊張がほぐれたのか
「美味しいねっ！」
と満面の笑みを浮かべて
口と鼻にハンバーガーの
ケチャップをつけていたり。
まぁそれはまだたまにあるんだけど…。
手を繋ぐのだって緊張してた。
龍我「Aはどんなのがいい？」
A「へ？」
龍我「てーぶーくーろ！」
A「ん〜毛糸のあったかい「一緒！俺もそんなのがいい！ね！手袋買うまで寒いから！」
そう言って龍我は繋いでいた
わたしと龍我の手を
龍我のコートのポケットの中に
スポッと入れた。
龍我「こっちの方があったかいもんね〜」
付き合って1年。
私たちの距離は出会った時よりも
ずっと近づいて、毎日幸せに感じている。
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作者名：のん.
| 作成日時：2018年12月15日 1時
