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龍我「この手袋あったかいね〜」
A「買って正解だったね」
モノクロで
色の配置が違うだけの
お揃い手袋。
電車はもちろん満員電車で。
龍我はいつもわたしが
ふらつかないように
腕にぎゅっとつかまらせてくれて。
かわいい顔をしてるけど
身長はとっても大きいから
つり革には簡単に届いて、
ちょっと羨ましいし
かっこいいなぁって思っちゃう。
A「寒いね〜」
龍我「俺Aといるからなんかあったかい！」
A「え？」笑
電車を降りて
学校まで残り徒歩10分。
龍我「Aもあったかいでしょ？」
A「寒い」
龍我「え！じゃあもっとくっつこーよ」
A「え？」
龍我はそういうと
手を繋いで歩いていたのをやめて
腕を組んで更にわたしを
体に寄せた。
A「ねぇ学校近いよ？」
龍我「いや？」
A「嫌じゃないけど」
龍我「じゃあいいじゃん？」
わたしと龍我が付き合っているのは
学校の人はきっとみんなが知っているけど
やっぱりこういうのを外でやるのは
ちょっとまだ慣れなくて。
龍我「A照れてるの？」
A「はぁ？」
龍我「照れ隠し！面白い！」
A「からかったら怒るよ」
龍我「かわいいから学校ついたら大昇に報告しよ〜」
A「大昇くんに言ったら更にからかわれるんだけど」
龍我「いーじゃん」
A「よくない！」
大昇くんは龍我とわたしと
同じクラスの男子で
特に龍我と仲が良くて
それでわたしも良く話すようになった。
A「大昇くんには絶対言っちゃダメだよ」
龍我「やだー」
A「もー…」
そう言っている間も
龍我とわたしはペッタリと
くっついて歩いていて
龍我と話すときは
わたしが顔をぐっと上に向けなきゃ
龍我の顔は見えなくて
見上げた時にニコニコ笑ってる
龍我の顔はとっても可愛くて
からかっているのを怒りつつも
可愛くて許してしまう。
龍我「なに？」
A「ううん、何にも？」
そしてそのことは絶対
龍我に言えないの、
ちょっと恥ずかしいもん。
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作者名：のん.
| 作成日時：2018年12月15日 1時
