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雷雨 ページ14
部活終わり
今日はいつもよりはやく片付けが終わり
着替えていた
(愛香)おつかれさまです〜
(A)おつかれさま
先に着替え終わった愛香ちゃんが更衣室を出て
それとほぼ同時に私達も更衣室を出た
もう少し更衣室でゆっくりしていればよかった
更衣室を出て目に入ったのは
尊敬する相良先輩と楽しそうに話す愛香ちゃん
それだけでたったそれだけでも息苦しかった
でもそれだけではなかった
追い討ちをかけるように
愛香ちゃんと先輩は
手を繋いだ
あ…そういうことだったんだ
その時初めて気がついた
臆病だった私ができなかったことを愛香ちゃんはできて
その結果がこれなんだと
先輩は私を気遣ったのではなく
マネージャーの中で上手くやっていけるように
愛香ちゃんを気遣っていたんだと
そして、私は相良先輩のことをちゃんと好きだったんだと
(綾音)え、ちょっ…嘘
A？あの…
(A)大丈夫、気にしないで
(綾音)気にしないでって…そんな…
(A)いいの、私が悪い
でも、今日は1人で帰りたい
(綾音)…うん
気持ちの整理をしたかった
「マネージャーは公平でないといけないから」
私にとって都合のいい理由だったなと今は思う
後悔
敗北感
嫉妬
悲しみ
苦しみ
いろんな感情が正常な判断を狂わす
いつもならこんな所で
こんなことしないのに…
帰り道
いつの間にか
バケツをひっくり返したような大粒の雨が振り
雷鳴が響いた
それは私の顔を通り服を濡らし
それは私の気道を通り喉を傷つけた
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作者名：朱華音 | 作成日時：2019年3月4日 18時
