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それからしばらくはいつもと同じ、変わらない日常を過ごした。




勉強をして仕事をして、ご飯を食べて勉強する。



でも今日、これからは少しだけ違う。




いつも履かないミニスカートに濃いめのメイク、髪も軽く巻いて…




「どっからどー見ても…桃花でしょ。」




この前の電話で聞いた取引の日時が今日の0時丁度。




その時間に間に合うように家をでる。




今日、私は桃花の身代わりになる。




内容は簡単なお金のやり取りらしいけど、これをやっちゃったらもう、戻れないよな…




当たりは真っ暗で、スマホのライトなしには先も見えないほどだった。



場所は歩いて行ける距離にある公園。



人通りが少なくて取引には打って付け、らしい…




30分ほど歩いて公園に到着、まだ誰もいないみたい…




「あれ、そういえば私取り引きに必要なものなにも受け取ってない…」




言われなかったってことは大丈夫なのか、と思った瞬間、背後から肩を強引に引き寄せられた。




「…っきゃあ!」




桃花らしい悲鳴をあげて男の腕から逃れようとするがびくともしない。




「なんだ、抵抗しようってのか?



この条件をのんだのはおめぇだろ」



息を荒くした男は私のブラウスを乱暴に引きちぎる。




はめられた。




そう気づくのに時間はかからなかった。




大方組織にやらかした事がバレた桃花は「こうすること」で自分の居場所を守ろうとしたんだ。




でも自分を犠牲にするのは嫌だった。




「いや、離して…!」




「なんだ、嫌にしおらしいじゃねぇか



いくら幹部格っつっても所詮は女だな」




ミニスカートの裾から男の手が入り込んで太ももを撫でる




「時間はたっぷりあるからよ。」




ニタ、と笑う男に下着を剥ぎ取られそうになった時、どこからか聞いた事のある声が響いた。




「警察だ!女性から手を離しなさい!」

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作者名:ひねり揚げ | 作成日時:2023年3月14日 10時

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