検索窓
今日:15 hit、昨日:14 hit、合計:210,899 hit

九十一話 疑問と ページ41

.



「___待ってたぜ。A」


『与謝野さん。宮沢さん。下がってください』


「何言って___!」


『彼は私のお客様です。彼の相手ができるのは、私しかいませんから』

安心させるように与謝野達に微笑み、中也を鋭い目線で貫いた


「___単刀直入に云うぜ。マフィアに来い。A」



手帳をポケットから取り出し、胸の前で握り締める


『____私は、其方には行きません』


「__」


『そして、あなたには私を殺せない。殺せば命令違反。それに異能力で防がれる』


「そうだな」

『中原さんは、ミスをしています』

「__ミス?」

『一つ目__あの時、私をマフィアに勧誘しなかったこと』

『探偵社という場所__否、太宰治という存在に出会う前だったら、私はマフィアに入っていました』

太宰の名前に中也は顔を歪める

『彼との約束が、私を探偵社に引き止めている』

「約束なんざ破ってしまえばいいだけの話だろ」

『私はあの人たちから教わったことは、破る気はありません』

「__あの人?」


手帳をパラパラと捲り、その頁を開く


『″約束は破ってはいけない。守るものである″』


『まだ約束を果たすことは出来ていないから、私はここに留まる』


『私は言いました。マフィアに入るのに躊躇は無いと。ならあの時、私を勧誘しておけばよかったのです。』


「__あの時は」


『それに私は、マフィアという生き方を羨ましいと言いました』


『__何故、貴方は彼処で私を引き入れなかった?』



ただ疑問を、敵へとぶつけた



.

九十二話 慈悲なんて→←九十話 お久しぶりです



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
139人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:舞。 | 作成日時:2019年10月31日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。