この物騒な世界に幸せを！二【文スト】 (ページ12)

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六十話再会……？ページ12

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案内されたところに行くと、見慣れた顔がふたつあった。

＿＿＿＿＿のだが

「″二度目はなくってよ！！！！″」

『＿＿＿＿＿＿＿失礼しました』

彼女の声に、その声を発した人物はまるで油の切れたロボットのようにギギギと振り返る

「ぷっ………最高だよAちゃん！！！」

太宰は満面の笑顔でそういう。

「今のは忘れろ。いや絶対に忘れろ。いいな？分かったか？」

『内股歩きのお嬢様口調をしている中原さんなんて見ておりません。』

途中カタコトになる彼女に太宰は笑い転げた

「ってかもう平気なのか？！動いて＿＿」

心配そうに彼が見つめるので、Aはくるりと一回転をして見せた。

『私の方の用事も終わりましたので、囚われてると聞かされ太宰さんを連れて帰りに来ました。』

「＿＿用事？」

太宰がAを怪しげに見詰める

『マフィア首領殿との面会です。全てお断りさせていただきましたよ』

「＿＿そうかよ」

″全てお断りさせていただきました″＿＿彼は、その中にマフィアの勧誘話が入っていると思い、目を逸らして悲しそうに呟いた

Aには、それがよく分からなかった

「＿＿さて！！行こうかAちゃん！」

『＿＿？あ、はい分かりました』

さりげなく手を絡めてくる太宰に、Aは嫌そうに離れる

「え～Aちゃん。照れ隠しかい？」

『抑、いつもそんなことしてきませんよね？過度のスキンシップは辞めてくださいますか？』

呆れた彼女の言葉遣いは雑になっていた。それでも太宰は手を絡めようとした途端吹っ飛んだ。中也だ。

「手ッッッ前ふざけんじゃねぇぞ！！！！！！」

そんな彼をおちょくっている太宰を見ると、史実と逆に思えた。史実は中原が太宰にしつこく絡んでいた＿＿＿はずだった。

「ほらほら、早く行こうか。蛞蝓菌が着いてしまう」

「A、そいつに近づかない方がいい。青鯖臭くなる」

小学生の喧嘩か、と突っ込んでしまいそうなその会話に、Aは諦めて早足で歩いた。

そう言えば、彼等は史実でも互いに″蛞蝓″ ″青鯖″って呼んでいたなぁ。あれ、違う。中原中也は″青鯖が空に浮かんだような顔″って言っていたかな

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