お隣の諸伏くん

お隣8日目 ページ10

諸伏くんはもと来た道を走って職員室のドアを開けた。



『も、もろふしくん、あし…はやいね』



「キミは体力ないんだな」





余計なことを言ってくる降谷くんはとりあえずさておいて、いきなりドアを開けるから中にいた数人の先生たちは何事かとこっちを見てくる。




「ごめんね、僕先生の名前しらないや…」



『…だよね、園田先生いますか？』




びっくりしながらもちょっと待っててねと奥へ行く先生の後を、諸伏んが追い始める、もちろんA達の手を取って。



どうしたの今日の行動力。





「あ、ちょっあなた達！」




『わ、Aじゃないもん…っ』



「分かってるから怒るなよな」





先生に止められるが、それを気にせず走り出す。



別に怒ってはないけど思わず言えば降谷くんに指摘された、だって目線が痛いんだもん！






「景光っ、どうかしたの？おばさんまだ先生とお話があるから「おばさん！僕、声出たよ！！」っ！！」





諸伏くんがそう言えば、おばさんの目にはみるみるうちに涙が溜まっていく。




「景光っ、良かった…本当に、良かった……」




「おばさん、僕ね携帯貸して欲しいんだ！高明兄ちゃんに電話したい！」






おばさんの涙には気目もくれず、にっこにこの笑顔でお強請りする景光くん。




『諸伏くんって、結構テンションたかいよね』




「よねって、僕より君の方が分かってるだろそんなこと」

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