パンダの妹

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結果から言えば、虎杖は助からなかった


Aが着いた時にはまだ虎杖は少年院から出てきてすらいなかったのだが…




『恵チャン、まだ大丈夫だネ？』



｢睦見先輩、はい。まだやれます｣



とは言ったものの、伏黒も怪我がない訳では無い


なるべく戦闘はAが請け負うつもりでいた




『焦らず簡潔に、今の状況言えるネ？』



｢…はい。特級呪霊に遭遇したものの歯が立たないので虎杖が宿儺に代わって戦闘中です。しかし、万が一…虎杖が宿儺に代わったまま戻ってこれなければ、俺が祓います｣




思っていたよりも自体が深刻な方向に進んでしまっているのを痛感する伏黒とA




『っ！恵チャン退いて！！』



突如大声を上げるAに、条件反射でふせる伏黒
そこに短刀の呪具を飛ばすA



｢いきなりこんなモノを投げるとは、随分野蛮な娘だなぁ｣




くつくつと笑いながらAの投げた呪具を手で止める宿儺




『あなたが宿儺だよネ、悠二チャンはどうしたノ』



｢あ？ああ、あのガキの事か。残念だが奴なら戻らんぞ｣





宿儺からの一言に動揺を隠せない伏黒



｢そう怯えるな、今は気分がいいからな。少し話そう｣



『どうして戻れないノ』



相手を睨みつけながら構えを採るA



｢これは何の縛りもなく俺を呼び出したツケだな俺と変わるのに少してこずっているようだ｣




Aの頭に浮かび上がる"制約と誓約"の文字、そして



『なに、…してるノ…！？』



虎杖の心臓を取り出す宿儺を前に言い様のない不快感がAを覆っていた

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