１８やよ ページ19
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「ここも特に変わってへんな」
「せやなぁ」
山の中に入って3日目の昼の事。東西南北グルっと回ったけど、特にどこも目ぼしいものはなく、気になるものは一つもなかった。エミさんが何処まで行ったのかの情報も分からないため、目ぼしいものを見つけるのに困っていた。
寝ることはできてもやはり寝心地はよくなくて、俺もシャオロンも若干寝不足気味だ。早く仕事終わらせて寝たい…
ふと道を歩いている足元に目を向けると、団栗が落ちていた。それは次に、更に奥にへと並んでいた。栗鼠が少しずつ落としていったのだろうか、ヘンゼルとグレーテルみたいな感じになっていた。それを辿って行ってみると、獣道がある事に気付いた。
「…なぁ、シャオロン」
「なんや？」
「これ、獣道や。団栗が綺麗に落ちとる」
「ほんまや！気づかんかったわ…」
「こっち行ってみる？」
「もちのろん！」
其方に足を向けて歩いて行くと、綺麗な川が見えた。少しだけ水面に触れてみると、夏にしてはとても冷たく、思わず１掬いして飲んだ。美味しい。とても、甘い。
シャオロンは川に目を止めず、人が通った後のような、雑草が踏まれてできた分かりづらい道を見ていた。
振り返った時にはシャオロンの姿はなく、インカムで通信が来た。
〈…ゾム、この山、人住んどるわ。家みっけた〉
「え？それ何処？方角」
〈北。川の流れる方を上に見るなら右に真っ直ぐ〉
「頂上に上がる方か…今行くわ」
〈おー〉
シャオロンが待っている方へ行くと、綺麗にしてある山小屋が確かにあった。雑草や蔦でボロボロ廃墟化している家じゃなくて、本当に人が住めるほど綺麗な家。鶏小屋らしき所には、沢山の鶏がいた。獣臭も仄かにだが、家の中から臭ってくる。
「…これ、入ってみぃひん？」
「勝手にええん？」
「ええやろ。人住んどったら謝ればええし」
疲れて頭が回らないのだろう、シャオロンが急に馬鹿な事を提案してきた。
まぁ俺も乗っかってしまったから、相当疲れているのだろう。
中に入って、部屋の真ん中に置かれている椅子に腰掛け、少し涼む。
そして探索を始めた。
「うわ、狩猟銃や。しかもちゃんと球入っとる。かっけぇ…」
「パンとかもあるわ。これ自分で作っとるんとちゃう？」
「冷凍庫ん中くっせ！これ猪か？」
「鹿肉もあるやんけ。一個一個タッパに詰めて、結構マメなんやなぁ」
ガチャ、と扉を開ける音が聞こえた時にはもう、遅かった。
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みずがみ。2(プロフ) - ぜにがみさん» 有難うございます〜！！ (2019年8月6日 19時) (
レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぜにがみ - 完結おめでとうございます〜。これからもみずがみ。さんを応援させていただきます〜。これからも頑張って下さい！！！ (2019年8月6日 13時) (レス) id: 417a32e7b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - しほさん» 有難うございます！！ (2019年8月5日 22時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
しほ(プロフ) - 完結おめでとう御座います〜！密かに応援させて頂いてました。とても魅力的なお話、いつも有難う御座います。これからも楽しみにしています！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: 0d336d7836 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - ゆきなさん» 有難う御座います！ (2019年7月31日 7時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
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