１４やよ ページ15
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帰ってからこっ酷くトントンさんに叱られました、エーミールです。
開き直って黙々と本を読んでいると、本日2回目のノック音が聞こえた。
栞を間に挟み、音が鳴った方へ向かった。入ってきたのは、コネシマだった。
「コネシマさん？どうしました？」
そう聞いてみると、コネシマは分かりやすく顔を引きつらせて、何かをずい、と渡してきた。それは、先程の山で彼に渡したタオルだった。
「あぁ、わざわざ有難うございます」
そう言って受け取ろうとした時だった。
「…ごめん。これ、俺が借りたんやないねん。中、見てみ」
その言葉に疑問を抱えながらも、綺麗に畳まれたタオルを広げてみる。
すると、何かがカサ、と音を立てて落ちた。それを拾い上げ、読んでみる。
「“有難う。助かった”…え？これ、コネシマさんの字やない…」
戸惑いながら顔を上げ、コネシマさんを見る。
「そう、俺の字やないねん。しかもな、これ兵士から受け取ったんねん。エミさんに渡せって。何でって聞いたらな、俺が借りただとかなんかよく意味がわからん事言っとってな、訳わからんねん」
どうやら戸惑っているのは俺だけではなかったようだ。コネシマさんは眉を寄せ、彼も困っているようだった。
俺もコネシマさんも時間があったので、彼の話を聞くことにした。
彼の前に紅茶を置き、椅子に座る。それを合図に彼は話し始めた。
「…最近な、俺が俺じゃない感じがすんねん。何でかわからんけどな、この国の何処かにもう1人俺がおる感じがして、気持ち悪いんよ。
数日前のショッピ君もやった。あん時のショッピ君な、スパイ捕まえに公園行って、もう1人の俺にあったらしいんよ。それが事実かどうかは分からんけどな。
街に出た時もそう。周りの目が“また？”とか言ってくるような目で、吐き気した。
今回もそうや。今こうやって、俺が借りたことのないタオルをもう1人の俺が使って返しに来た。
もう頭が追いつかへんねん。…エミさん、何が正解やと思う？」
彼は全てを話し終えた後、俺に問いかけてきた。俺も答えはわからない。何が正解なのかも知らない。いや、正解なんてないのかもしれない。
「それは…自分自身で、そのコネシマさんの目で確かめて、その時目の前にあったものが答え、なのではないでしょうか？
私は、所謂ドッペルゲンガーというものには会ったことないですけど、視覚から得られるものは他の何よりも大きいですよ」
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みずがみ。2(プロフ) - ぜにがみさん» 有難うございます〜！！ (2019年8月6日 19時) (
レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぜにがみ - 完結おめでとうございます〜。これからもみずがみ。さんを応援させていただきます〜。これからも頑張って下さい！！！ (2019年8月6日 13時) (レス) id: 417a32e7b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - しほさん» 有難うございます！！ (2019年8月5日 22時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
しほ(プロフ) - 完結おめでとう御座います〜！密かに応援させて頂いてました。とても魅力的なお話、いつも有難う御座います。これからも楽しみにしています！ (2019年8月5日 21時) (レス) id: 0d336d7836 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - ゆきなさん» 有難う御座います！ (2019年7月31日 7時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
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