殺戮の天使×ワイテルズ２ (ページ9)

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B4でページ9

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グ「B4のスイッチは水温の管理室にある。宜しく頼むよ」

…試験だの何だの言ってたけど、これ本当に試験になっているのか？不思議でたまらない。

Na「何でこんなことをしなくちゃいけないんだ？さっきからよく分からないことばかり。俺は早く下に降りて薬を探したいんだけど。明確な理由をどうぞ」

すると神父は黙り込み、少し考えた素振りを見せ答える。

グ「それは、君が何者であるかを知る為だ」

Na「俺を？」

グ「そうだ。何故ならば、君はイレギュラーだからだ。哀れな子羊か、それとも＿

悪魔なのか」

Na「…！！」

顔が強張るのが分かる。また似たような言葉。“天使”か“生贄”か。“子羊”か“悪魔”か。それは２つとも反対の意味である事。何の意味があるのだろう？

グ「そして今、君はこの試験で審議にかけられているのだよ」

そう言い残して去る神父。本当に意味がわからない。思考が追いつかない。だが、少なくとも分かるのは…

Na「彼奴は、俺の事を知ろうとしている。でもそんな事、彼奴に関係あるのか…？」

ここで考えてても時間をロスするだけだ。急ごう。
水温の管理室、だよな。確か中央から見て右手にあった部屋の穴の中だったよな。

先ず、目の前にある迷路を抜けなければ…

…ここは、きりやんが命を落とした場所。確か埋められた筈だ。綺麗にしてやってから埋めてやりたかったな…

そう思いながら進むと、でかい墓石がある場所に違和感を抱いた。

位置がズレている。

キャハハ、と不意に声が聞こえた気がした。
気味が悪くなり、駆け足になって迷路を抜ける。

Na「ハ、ハ…ハァァ～…」

扉を開けて出ると、神父が立っていた。
俺の顔を見るなり直ぐに墓の方に目を向け、こちらを見ずに話し始める。

グ「…実際に見てみると、ここは酷い有り様だな。エディは優しい子だ。墓場が荒らされてたいそう怒った事だろう。優しい所為か、あの子はどうも貧乏くじを引きがちだ。少し不憫に思うが…

もっと不憫なのは、墓に眠った筈の者たちだ。エディの思いやりで楽になり、墓で浄化されるというのに、それすら叶わなくなったな………では、私は先に行っておく。君は引き続き頑張りなさい」

そう言ってさらに奥へと行く神父。結局他人任せなのな、爺さんって。

愚痴を心の中で漏らしながら、先を急いだ。