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屋上に続く階段で足を滑らせた。
とっさに手すりにしがみついた自分に舌打ちする。

なんて未練たらしいんだろう。

『ウザいから死んでくれる?』
昨日の夜遅く届いた携帯メールにはそう書かれていた。
朝までに、私の携帯はまったく同じ文面のメールを16通、次々と受信した。
全て異なるアドレスからのメールだった。

私のクラスには女子が18人いる。だから、つまり、そういうことなのだった。

それでも今朝、私はいつもどおり登校した。
新聞を読みながら「最近どうだ?」と尋ねてくるお父さんに「まぁ、ぼちぼち」と答え、私のお弁当を作りながら「今日は早く帰って来られる?」と笑うお母さんに「うん、まぁね」とうなずいてみせた手前、学校を休みたいなんて言い出せなかったんだ。

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作者名:たそ | 作成日時:2023年2月19日 18時

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