【浦島坂田船】大好きなうらさかと大嫌いなしません

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｢え……？｣

｢な、なんで泣いて……｣


お遊びのつもりだったのだろうが私の目から零れ落ちる涙を見て戸惑うしません。
悲しみ、怒り、そのどちらにも当てはまらないこの感情は恐らく｢悔やみ｣だ。しませんにいつものように言われたから悔いているわけではない。寧ろしませんは｢事実｣を述べたまでなのだ。

一人じゃ何も出来ない、守られてばかり。

｢事実｣なのに、何故かこんなに悔しい。



｢え、おい！A！！｣


私はこの空気に耐えられずつい家を出てしまった。


＊


｢……いや、お前ら馬鹿やろ｣


Aが出ていった玄関を見つめている志麻とセンラ。Aが出ていったあたりから起きていたのだが何となく原因は分かる。全く……俺が言うのもなんだけど、小学生か。何なんこの重い空気。

｢俺ら、Aのこと大好きやけどここで俺らが追いかけに行っても仕方ないやろ。はよ行きーや元凶共。……ちょっ、うらさん起きて｣

Aと勘違いしているうらさんを引き剥がす。志麻とセンラはお互い顔を見合わせたあとバツが悪そうな顔をして出ていった。

ほんっっとにAのこと好きなのか嫌いなのか分からへんわ。

玄関先で一人、呆れたため息をついた。


▷▶ その後、連れ戻したしません

｢程々にしないと私また泣くんで……｣

｢わーったよ。めんどくせぇなお前｣

｢せっかくのリクエストなのに何かシリアスになったろうが｣

｢しません(きみたち)のせいだかんな？？｣



──────

ギャグって難しい。
いやこれギャグじゃないんですけれども。
リクエストして下さってありがとうございました……！

む ず か し い 。

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