第14話 ページ15
泉のレオと一緒にいたスタジオを飛び出して、少しだけ冷静になってきた。
風邪をひいている体なのに走り回ったのが悪かったのか、また怠くなってきた気がする。中庭にやってきた私は、噴水の端に腰を下ろした。
「私…訳わかんないことばっかり言ってるじゃん…」
レオも泉も。みんな私の体調を心配してくれていたのに。回らない頭が自分のことしか考えられなくしていた。
「でも…お願いっ…!
嫌いにだけはならないで…!!」
嗚咽を漏らし途切れ途切れになりながらこぼした願いはもちろん彼らには届かない。届くとしたら…
「そこでないているのはだれですか〜?」
届くとしたらここに住んでいる主ぐらい。
「か、奏汰…?
もしかして今の聞いてた…?」
「はい〜。しっかりと。
泣かないでくださいAさん。」
「あぁもう。アイドルに心配してもらうなんてプロデューサー失格だなぁ。」
「そんなことありませんよ。
プロデューサーさんも人間です。悲しいことも辛いことも楽しいことも全部感じます。だって人間ですからね。」
「…感情に振り回されて失敗してしまうぐらいなら一層私は人間を辞めてしまいたいよ。」
私は体を後ろへ倒す。
「Aさん!?」
視界が薄い青色に染まり、私はそっと目を閉じた。
水の音を聞きながら。
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小雪聖羅(プロフ) - 冬桜さん» こんばんは!コメントありがとうございます!何度も読んでもらえてとても嬉しいです^ ^これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2018年2月20日 22時) (レス) id: b92cc7f643 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - もう何回も読み直してます笑頑張ってください! (2018年2月19日 20時) (レス) id: e2047eb4ed (このIDを非表示/違反報告)
小雪聖羅(プロフ) - 夏目さん» こんにちは!コメントありがとうございます!誰かの心に届く小説を書きたいと思っていたので、夏目様の心に届いたのならとても幸せです!更新頑張ります!! (2018年1月14日 20時) (レス) id: b92cc7f643 (このIDを非表示/違反報告)
夏目 - これ読んでて涙が出ました!僕も一時期学校で居場所が無くて家に居たので!昔を思い出しました!これからも更新頑張ってください! (2018年1月13日 9時) (レス) id: 0696f10d44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小雪聖羅 | 作成日時:2017年12月27日 17時