太陽と月〜in×ar〜

28 Kei.side ページ29

大「俺、いのちゃんと幼馴染なんだ」




幼馴染という事実をばらした大ちゃんは、俺の後ろにまわりこみ、そのまま俺を抱きしめた。






周りにとったら『ただの』ハグかもしれない。





でも、俺にとったら『一大事』で。





心臓の音が大ちゃんに聞こえるんじゃないかっていうくらいうるさい。



でも、同じように早い心臓の音は俺の真後ろからも聞こえる。







ねぇ、大ちゃん。




その心臓の音の早さが、もし。


俺と同じ意味なら。




俺、

舞い上がってもいいかな･･･？





「俺、決めた」




俺に『地味尾』なんてあだ名を付けた奴が口を開いた。




大「なにを？」




相変わらず大ちゃんは俺を抱きしめたままだから、心臓のドキドキは止まらない。




「地味尾の新しいあだ名」




「おぉ〜っ」




クラスのどよめき。





･･･いや、伊野尾でいいじゃん。



って思ったけど、口には出さない。





「地味尾くんの新しいあだ名は、



･･･イケ尾！」








･･･おい。








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