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貴「(め、名刺…?)」



名刺には半蔵、という名前が大きく書かれていた。



貴「(どこかで聞いたことあると思ったら、母さんが昔、言ってたなぁ…。半蔵っていう中々優秀な忍がいるって)」



じっと名刺を見るAの横顔をハンゾーは真剣な面持ちで見ていた。



ハンゾー「…あ、これ、俺がさっき取ったプレートだけど、必要ないしやるよ。礼ってことで!」



ハンゾーは198と書かれたプレートをAの目の前に差し出した。



貴「え…あ、ありがとう」



実際、必要のないものだったが、ここで断れないのが試験初めと変わらない私の悪いところ。



しぶしぶそのプレートを受け取った。



ハンゾー「…俺の家は代々続く忍一家でな。よく小さい頃は書物読んだり忍法学んだり修行してたもんだ」



突然、聞いてもいないのにハンゾーが喋り出した。



ハンゾー「気配の消し方、足音を極限まで消す歩き方、走り方…。それらは全部、忍特有の癖が出ると言われてる。まぁ、家々によって多少違うけどな」



貴「…?」



何が言いたいんだろうかこの人は。



何が嫌な予感がするが、Aはハンゾーの紡ぐ言葉を静かに待った。



ハンゾー「さっきのお前の動き、その癖が少しだけだが出ていたような気がする。お前、日本人だよな?…あの有名な一家の、く…」



貴「えぇぇい!」



ブンッ



ハンゾー「あぁぁぁ!お前!俺がせっかくやったプレートを!」



ハンゾーの言葉を遮るように、Aは大声を出してハンゾーからもらったばかりのプレートを上空に向けて投げた。



貴「…では、そういうことで…」



ハンゾーが呆気に取られている間にAは素早くその場を離れた。



ハンゾー「あっ!おい、待て!」



背後からハンゾーの声が聞こえるが、そんなもの関係ない。



Aの心臓はドクンドクン、とすごい早さで脈打っていた。











無我夢中で走り続けていると、気に囲まれた人気のない場所へ辿り着いた。



貴「ハァッ…ハァッ…」



息を整えながら、ドサッと木に寄りかかって座る。



貴「呑気そうな顔してるけど…勘が鋭い人だな…あの人…」



最後にハンゾーさんが言おうとした言葉。



あれは多分、半分当たっていて、半分は当たっていない。



ハンゾーさんが知っているのはきっと、表の話だから。



でも、まさか少し私の動きを観察しただけで人物を特定できるなんて、さすがは忍だ…。

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作品ジャンル:アニメ
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葉桜ノ咲 - シロォォォォォォォォォ!! (2016年9月25日 21時) (レス) id: 8346ebd752 (このIDを非表示/違反報告)
キンプリloveアイカ! - 面白いですね〜! (2015年6月13日 21時) (レス) id: c5d62240b1 (このIDを非表示/違反報告)
アストル(プロフ) - 黒瀬優希さん» ですよね!もう、ずっと話してても飽きなさそうです!あ、了解しました! (2014年11月2日 16時) (レス) id: debaada4f5 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優希(プロフ) - アストルさん» わかります!占いツクールの友達がリア友だったらな〜って思うことがよくありますw(落ちます! (2014年11月1日 23時) (レス) id: 4cf6869eaa (このIDを非表示/違反報告)
アストル(プロフ) - 黒瀬優希さん» 唯一話せる場所ですからね!笑 近くにここで出会ったような方の友達が居たらもっと楽しいだろうけどですねww (2014年11月1日 23時) (レス) id: debaada4f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アストル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2014年5月18日 18時

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