外見が美しければいいんだよね？【おそ松さん】

amIbeautiful? *６ ページ6

デカパン「じゃあ、この薬を飲むだす。」




貴「薬？」





別室にて、博士から小瓶に入った
キレイな水色の液体を渡された。




デカパン「そうだす。これは、毎日毎日少しずつ飲むと、だんだん自分の理想に近づいていくものだす。

この液体がなくなれば、その時の顔のまま一生いられるだす。」






貴「じゃあ、飲む回数によって顔のでき方も違うってこと？」







デカパン「そうだす。百回飲めばその分の顔になるし、一万回飲めばその分の顔になるだす。」







飲む回数が多ければ多いほど

効き目があるってことなんだ・・・






貴「ありがとう、博士。家に帰ったら使ってみるね」




デカパン「ちょっと待つだす」





別室を出ようとしたところ、

博士に引き留められた。








デカパン「これは・・・この薬は・・・使ったら・・・その・・」





貴「？使ったら何かになるの？」






博士は浮かない顔をしていた。

まるで私にこれを渡したのを後悔しているかのように。






デカパン「不老不死になるだす」






貴「不老不死？・・なんだ、そういうこと？だったら尚更いいじゃん。そんな浮かない顔しなくても・・」





デカパン「・・・・・そうだすね。ここはポジティブにとらえるだすね。」






博士はこの時点で分かっていたのだ。




不老不死は、外見だけ衰えないのであって、

精神はそうとは限らないということ。





そして、変わりゆく時代に追いつくのがどれだけ大変なのかということ。






周りは、



どんどん死んでいくということ。







それがどれだけつらいことなのか、









この時の私にわかるわけがなかった。

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