桜色の男の子2

♧ ページ9

『あ、あのさ・・・
そんなに見つめられちゃうと穴が空いちゃうよ』




食事が始まって約1時間ほど

食べ終わってから
もうずっと姫鶴ちゃんは僕の方を見てくる





ポリポリと頬をかき
”どうしたの？”と聞けば

姫鶴ちゃんはフッと笑い




姫鶴「かぁいいね」



と僕の髪を掬い取る




福島「ア゛ッ！」
日本号「はぁ・・・」


福島兄ちゃんが僕と姫鶴ちゃんの間に
”駄目だ駄目だ！”と言いながら

割って入ってくる





『ぼ、僕、可愛いって言われちゃった
主ちゃん以外に可愛いって言われたの
初めて・・・かも、』


福島「俺も来た時から
ずっと可愛いと思ってたぞ」


日本号「全く・・大人げない」




ギャーギャーと騒いでいれば
後ろからトンッと軽い衝撃が来る



謙信「ひ、ひめつる！」

五虎退「ようこそ、です！」




何故かは分からないが
奥の背中にしがみつきながら姫鶴ちゃんに
声をかける




姫鶴「あ、けんけんにごこだ」


『二人は知り合いなの？』




福島兄ちゃんを無理矢理押しのけ
そう二人に問いかける





姫鶴「同じ上杉家にいたからね
ごことけんけんは特に」

山鳥毛「俺達もいただろう」


姫鶴「げっ」





目の前に座ってくるのは
山鳥毛ちゃん 日光君 南泉ちゃん



姫鶴ちゃんは三人と同様
”福岡一文字”が一振り




と、いうことは




『そっか！
三人は兄弟だもんね』



日光「まぁ、そういうことになる」




またもや”兄弟”に対しての
羨ましい気持ちが高まっていく




『良いなぁ、兄弟』


日本号「そういやお前、”日輪刀”っていう
刀派だったな」


山鳥毛「ほぉ？
兄弟はいるのか？」



『えっ！？
そ、そりゃあ、まぁね！』




一体何振りいるのは分からないが
蜜璃ちゃんがお世話になった人たちも含めて

十振り以上はいるだろう




南泉「へぇ〜
いつか、くるといいにゃ」


『・・・そうだね！』




その”いつか”が


早く来ると良いな

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