96話 動き出す歯車 ページ50
こんなに走ったのはいつぶりだろう。
はぁはぁと息が上がってきて、それでも全速力で走り続けるしか道が無い。
そう思っていた時である。
誰かにぶつかってしまった。
急いでいたが、流石に素通りはできないのでその人の腕を掴んで起こす。
貴方「悪りぃ！大丈夫か？」
謎「いいえ、こちらそこぼんやりしていたので…大丈夫です。」
貴方「よかった。では俺は先急ぐので。」
私はそう一言言うと再び走り出した。
その者の顔はうっすらとしか見なかった。
＊＊＊
「で、彼はどうでしたか？」
男の声が辺りに響く。
「間違いないな。目は長い前髪で隠していたからはっきりとは分からなかったが、あの感覚…間違いなく悪魔の紋章だ。」
今度は女の声だ。
「では、彼は我々が探し求めた…！」
「あぁ。間違いない。この間急に紋章の力が感知されてからここら一体を探していた甲斐があったな。まさかこんな短期間に２回も紋章の力を使わなければならない何かが起こるとはな。お陰で誰が継承者なのか簡単に分かった。」
「この8年間、ずっと探し続けた甲斐がありましたね。」
「あぁ。まさか双子の下の方が持っているとはな。しかも、行方不明だったと思ったらマフィアの組織に匿ってもらっていたのか。」
二人の男女の会話は進む。
白いコートに黒い帽子。
そしてどこまでも透き通る様な青い目を持っていた。
「せっかくあの面倒な国王が死んだのに、また息子も面倒に育ってしまいましたね。」
「あ、あいつ息子じゃないな。」
「はっ？」
「あの手の感じからして女だ。おそらくな。」
「本当ですか！？」
男の方が一際声を張り上げる。
「女なら、簡単に捕まえられそうですね。」
「いや、そうもいかない。なんせ奴のバックにはあのマフィアの最強ファミリー、ボンゴレファミリーがついているからな。」
「確かに…」
「まぁ、それでももうすぐ奴らはその加護を失いそうだけどな…」
女はニヤリとした不気味な笑みを浮かべる。
その顔を見た男が少し怯えた様子で尋ねる。
「加護を…失う？」
「私達が手を下す必要もなく、彼らはこのままボンゴレファミリーからおそらく追放されることになるかもしれない。私達が動くのはそうなってからだ。」
二人はそう言うとその場を立ち去った。
誰も知らない内に、止まっていた運命の歯車がここで再び動き出した。
あがいてもあがいても、抜けられないその道が再び照らされていく。
To Be Countinue…
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フィラン - いつも楽しく読ませてもらっています！途中で主人公の一人称が私になってたのが少し気になってました(笑) (2015年6月10日 23時) (
レス) id: 92b6a6750a (このIDを非表示/違反報告)
ラン - まだ間に合うのならザンザスに一票入れたいです！更新頑張ってください！！ (2015年3月3日 14時) (レス) id: 1e40475473 (このIDを非表示/違反報告)
ピクリン(プロフ) - 皆さんアンケートご協力ありがとうございました！あと5日くらいで締め切ろうと思います！途中経過はフランが1位で、ザンザスが2位です。まさかフランがこんなに人気があるとは思いませんでした笑 感想を書いてくれた皆様、これからも書いていくのでお願いします！ (2015年2月28日 16時) (レス) id: 2a554c6a61 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ依存症★ - 初めまして！！お話、面白いです(´∀`)オチは、フランでお願いします！ 更新頑張ってください！ (2015年2月28日 15時) (レス) id: a703f155f4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - オチ 、フランに入れますー (2015年2月28日 9時) (レス) id: e13bf30126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピクリン酸 | 作成日時：2015年2月19日 19時
