88話 夜 ページ42
フラフラする。
足が覚束ないとはこのことか。
雨の守護者戦が終わり、皆帰っていった。
私も帰ろうと思ったのだが、どうにも帰る気になれない。
気付いたら、並盛の商店街に来ていた。
もちろん店は閉まっている。
『ゔぉい！それは露出が多すぎだぁ！！こっちにしなさい！！』
そういえば、この店にも来たな。
半年くらい前に…
あの時のスク、本当に父親のようなことばかり言ってて正直ウザいなって思ってたっけ。
貴方「何で…何でお前が……！！」
気付いたらその場に座り込んでいた。
もう夜遅い為、辺りに人はいない。
そう思うと、より一層嗚咽が込み上げてきた。
貴方「うぅ…ううぅ！！」
ルッスの時はなんとか耐えた。
でも、もう限界だ。
こんなことで、二人も大切な人が消えた。
二人とも、ボスについてくると決めた時からいつかはこうなるかもしれないと分かっていたのだろう。
でも、残された方の気持ちは分かっていないのか。
『よく頑張ったなぁ』
そう言って頭を撫でてくれる自分よりも一際大きな手。
『俺にお前を殺させんなぁ！』
そう言って私を安心させてくれたあの人。
『何も言わなくていい！お前は何も悪くねぇ…』
『落ち着けベル、ここはお前の国じゃねぇ！！お前の悪夢はもう終わったんだぁ！！！』
『俺は死なねぇよ』
私に生きる術を教えてくれた人。
貴方「うぅ…うわああぁぁぁぁ！！」
気付いたら目から涙が止まらなくなり、声を出して泣いていた。
貴方「あの嘘つき…！！」
嘘つき！
あいつ、私との約束破りやがった。
王子…姫である私の約束を…
貴方「嘘つき！嘘つき！！」
モニターの映像を思い出す。
どうして、私の側にいる人はみんないなくなるの？
なんで…
上を見上げるとそこには空がある。
月は見えない。
新月って奴なんだろう。
『月なんざ暗殺には邪魔なだけだぁ。つまり今日は絶好の任務日和って奴だな。』
いつだったか、今日みたいに月のない夜にそんな話ししてたっけな…
結局任務は簡単に終わって、帰りに星空を見上げながら歩いた。
あの時も、こんな星空の中だった。
こんな悲惨な夜なのに。
星はとっても綺麗だ。
遠くで、誰かの笑い声が入ってくる。
その声に、在りし日の自分を思い出した。
ーーーーーーーーーー
そろそろ私の好きな曲の系統がばれちゃってそうですねー(棒読み
これを読んでピンと来た方はぜひ友達になっていただきたいです笑
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フィラン - いつも楽しく読ませてもらっています！途中で主人公の一人称が私になってたのが少し気になってました(笑) (2015年6月10日 23時) (
レス) id: 92b6a6750a (このIDを非表示/違反報告)
ラン - まだ間に合うのならザンザスに一票入れたいです！更新頑張ってください！！ (2015年3月3日 14時) (レス) id: 1e40475473 (このIDを非表示/違反報告)
ピクリン(プロフ) - 皆さんアンケートご協力ありがとうございました！あと5日くらいで締め切ろうと思います！途中経過はフランが1位で、ザンザスが2位です。まさかフランがこんなに人気があるとは思いませんでした笑 感想を書いてくれた皆様、これからも書いていくのでお願いします！ (2015年2月28日 16時) (レス) id: 2a554c6a61 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ依存症★ - 初めまして！！お話、面白いです(´∀`)オチは、フランでお願いします！ 更新頑張ってください！ (2015年2月28日 15時) (レス) id: a703f155f4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - オチ 、フランに入れますー (2015年2月28日 9時) (レス) id: e13bf30126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピクリン酸 | 作成日時：2015年2月19日 19時
