50話 凄い言い訳… ページ4
廃墟というものは何回入っても慣れない。
このどこから来るのか分からない風に、薄暗い廊下、そして人が使用していた痕跡。
これらを見ると腹の底から寒気が襲いかかる。
ツナ「Aちゃん…大丈夫？」
その声にハッと我に帰る。
そうだ。
今は自分はAなのだ。
しっかりしなければ…
ツナ「ねぇAちゃん…怖いなら待ってても良いんだよ？」
貴方「えっ？」
不意に掛けられた言葉に口がへの字になる。
ツナ「だってAちゃん、ここに来たせいでさっきから凄く苦しそうにしてるし…」
そんなことはない。
自分は暗殺者なのだからこれくらいのことで恐怖を感じるわけがない。
今にも帰りたそうにしているのはそっちじゃねえか。
貴方「私は大丈夫です。いざとなった時は自分の身くらい自分で守れますし。」
そもそも自分の身ではなくお前を守りに来たのだがな。
リボ「そうだぞ、ツナ。お前はこれからの戦いのことだけを心配しろ。それに、この先戦闘要員は一人でも多い方がいいしな。」
しかし、戦うと言っても、私はどう戦えばいいのだろう。
どのくらいの実力を出せばいいのだろう。
ツナ「戦闘要員って…Aちゃん戦闘要員じゃないだろーーー！！」
リボ「何言ってんだ？Aは立派な戦闘要員だ。それも、ツナよりもずっと役に立つな…」
おい。
何言ってんだお前。
リボ「さっきの森で、バトルの跡を見つけただろ？あれはAのやったもんだ。」
なにバラしてんだよ！！
ツナ「えっ？嘘だろ！？」
残念ながら本当です。
…でも、そんなに簡単にバラすのはダメだ。
俺がマフィア関係者ってことがバレること自体が任務の契約違反なのに…
ツナ「嘘だよね？Aちゃん…」
しかし、良い言い訳が思いつかない。
なんと言えば良いのだろうか。
リボ「実はな…」
やめろ。
リボ「Aはな…」
言うな…
それ以上言うな！！
リボ「フランスで有名な、ダーツの達人なんだ。」
…………はっ？
ツナ「えっ？」
リボ「ダーツは投具の修行の初歩だ。つまりダーツが出来るってことは投具が扱えるっつーことなんだ。」
…なんか勝手に人の経歴捏造しだしたぞ。
リボ「だからAにはナイフを何本か持たせてある。何かあったらそれで対処するようにな。」
……もうそういうことでいいや。
ツナ「リボーン…お前、なに物騒なことAちゃんに教えてんのさーーー！！」
……どうやら沢田綱吉もこれで信じてくれたらしい。
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フィラン - いつも楽しく読ませてもらっています！途中で主人公の一人称が私になってたのが少し気になってました(笑) (2015年6月10日 23時) (
レス) id: 92b6a6750a (このIDを非表示/違反報告)
ラン - まだ間に合うのならザンザスに一票入れたいです！更新頑張ってください！！ (2015年3月3日 14時) (レス) id: 1e40475473 (このIDを非表示/違反報告)
ピクリン(プロフ) - 皆さんアンケートご協力ありがとうございました！あと5日くらいで締め切ろうと思います！途中経過はフランが1位で、ザンザスが2位です。まさかフランがこんなに人気があるとは思いませんでした笑 感想を書いてくれた皆様、これからも書いていくのでお願いします！ (2015年2月28日 16時) (レス) id: 2a554c6a61 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ依存症★ - 初めまして！！お話、面白いです(´∀`)オチは、フランでお願いします！ 更新頑張ってください！ (2015年2月28日 15時) (レス) id: a703f155f4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - オチ 、フランに入れますー (2015年2月28日 9時) (レス) id: e13bf30126 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピクリン酸 | 作成日時：2015年2月19日 19時
