12話 説教 ページ14
コンコン
貴方「スクー、入るよー！」
俺は軽くノックをすると扉を開けた。
そこには腕に包帯を巻いたスクアーロが座っていた。
貴方「スクアーロ、腕どうしたの？」
スク「やっぱりてめぇ、覚えてねぇのか…。」
はぁ、とため息をつく姿になんとなくいたたまれなくなる。
貴方「…俺何かしたの？」
聴くのが怖いのか、なかなか口が回らない。
しかし、それでも聴かなきゃならない。
スク「てめぇはなぁ、狂気で我を忘れて任務先のファミリーをターゲット以外まで全滅させてだけじゃなくその対象がいなくなると今度は俺にまで襲い掛かってきたんだぁ！」
耳を疑った。
まさかそんな…どうしてそんなことに………
分からない。
分からないが、それでもスクアーロがそんな嘘をつく筈がない。
真実なのだろう。
スク「何がてめぇを狂気へと走らせるのかは知らねぇが、いいかベルぅ！我を忘れるなぁ！強い精神を持て！」
貴方「…うん。」
スク「正直に言う。てめぇのあの姿を見たとき、おぞましいと思った。」
貴方「っ！？」
たまらなく苦しくなった。
再び出来たこの居場所を失うのかもしれないという恐怖が襲いかかる。
スク「いいかぁ？てめぇがこれから先おかしくなったときは俺が止めてやる！でもなぁ、もしそれでも無理だったら、俺はお前を殺すかもしれねぇ。」
貴方「………うん。」
スク「だから、俺にお前を殺させんなぁ！いいなぁ！？」
貴方「うん！」
実を言うと、少しだけ安心した。
自分が次おかしくなったら、ちゃんと止めてくれし、殺してくれるのだと知って。
スク「じゃあ、説教はここまでだぁ。何日も飯食ってねぇんだ。腹減ったろぉ！？」
貴方「しししっ王子おなかペッコペコー！」
そう言って、俺たちは食堂に向かった。
この時は、これからもこんな毎日が続くんだと、信じていた。
まだ始まったばかりの日常を信じきっていた。
キャラの濃い面子に囲まれて、ここが俺の居場所なんだと実感させてくれた。
でも…
こんな日常にも破滅は訪れた。
あれだけ強くなろうと誓ったのに、俺はまた、無力というものの残酷さを知ることになる。
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ピクリン(プロフ) - 桜吹雪★さん» 本当だ！！ご指摘ありがとうございます！！ (2015年5月18日 21時) (
レス) id: 2a554c6a61 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪★(プロフ) - すいません。第四話でプリンス･ザ･リッパーのプリンスがブリンスになってますよ！ (2015年5月17日 22時) (携帯から) (レス) id: 3261f768b7 (このIDを非表示/違反報告)
ピクリン(プロフ) - 在り来たりなんて…！コメント貰えるだけで励みになります！！ありがとうございます！！ (2015年2月12日 17時) (レス) id: 057865812a (このIDを非表示/違反報告)
ろくむ(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！、 （在り来たりなコメントですいません(。>д<)） (2015年2月12日 16時) (レス) id: 0f13d142e3 (このIDを非表示/違反報告)
ピクリン(プロフ) - 夢乃さん、感想ありがとうございます！是非これからも読んでいただけてら幸いです！！ (2015年2月6日 20時) (レス) id: 057865812a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピクリン酸 | 作成日時：2015年1月30日 15時
