67：終わりと始まり ページ7
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宮「私の身勝手な行動で、斗真様、A様・・・
多くの方の人生を壊してしまいました・・・」
シェフの大沢さんも蒼汰くんも、今回の事件に関わった人たちは
この二人によって間違った道へ誘われてしまったんだ。
おそらく、お金や地位などの欲望に負けて。
宮「そして基樹様も、17年間、ずっとご自身の言葉に責任を感じ続けられました」
叔父さんに心から寄り添い続け
どこかでその感情の向け方を間違えた宮野さん。
基「君たち二人が、どこかで幸せになってくれることを願っていた。
・・・だが、私のために道を踏み外させてしまった宮野を
これ以上、苦しめるわけにはいかなかったんだ・・・」
大切な人をこれ以上失わないために
ずっとずっと、もがき続けた叔父さん。
基「二人には、長い間・・・
いや、これからも辛い思いをさせてしまうと思う。
本当に・・・申し訳ない・・・！！」
深く、頭を下げた二人の姿は
私が想像していたように滑稽ではなくて。
なんだかとても悲しくて、苦しくて
泣いてしまいそうな終わりだった。
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智「じゃあ・・・警察、来てもらってるから・・・」
そっと声をかけた智くんに次いで
ゆっくりと私たちに背を向けた二人。
『宮野さん！』
私の声に肩を震わせて、宮野さんは歩を止めた。
その小さく見える背中に、問いかけた。
『あの時・・・私が部屋を覗いてたの、気付きましたよね？
・・・どうして、あの時、私のことを逃がしたんですか？』
私のこともあの場で殺してしまえば、証言はなくなる。
今回のようなことも、起きなくて済んだ。
宮「・・・A様とお話されている時の基樹様は
それまで見たことのない、優しい笑顔をされていました。
あなた様は、素晴らしい才能の持ち主でございます」
少しだけ振り返って、宮野さんは一礼した。
斗「叔父さんっ！！」
斗真の声にゆっくりと振り返り、横顔を向けた叔父さん。
斗「俺たち、絶対に幸せになります。
両親の分も、叔父さんたちの分も」
弱々しく口角を上げて微笑んだ叔父さん。
その頬を、一筋の涙が伝っていった。
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七海(プロフ) - はじめまして！最後まで読ましていただきました。とても、楽しかったです！有難うございました (2016年9月4日 7時) (
レス) id: 242f38b7c7 (このIDを非表示/違反報告)
sakie(プロフ) - お疲れ様です！楽しくて更新をいつも楽しみにしていました！また素敵な作品、お待ちしております！ (2016年3月24日 19時) (レス) id: 8158c8412c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コハル | 作成日時：2016年1月24日 22時
