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スカウトマン(2)【芥川龍之介】 ページ36

店を出て駐車場に向かう。
私は異能力者ではないので芥川を撒く打開策を必死で考えた結果、探偵社の仲間に助けを呼ぶことに至る。

電話だとすぐに気づかれてしまうので誰かの家に押しかけるしかない。
太宰さんは自i殺中なので却下、谷崎兄妹を邪魔するのは気が引ける、社長は今日は猫に会いに行く日、乱歩さんは芥川に対応できない、国木田さんの理想を壊すと面倒くさい。


悩んだ結果私は敦くんと鏡花ちゃんの家に車を回すことにした。


「乗って」


「ほう」


芥川が目を細める。そして助手席に乗り込んだ。

キーを差し込み、エンジンを掛けようとするが細い指によって阻まれる。


「どこに向かおうとしている」


「私の家」


「…ちがうな、凡そ探偵社の誰かの元へ転がり込もうとしているのだろう」


見抜かれていた。あの頭の回らない芥川に…。


「ボスが言っていた、車に乗ったら運転させないことだと」


見抜いたのはロリコンの方だったか。


「だったらどうすんの」


「Aが車を動かせぬようにすればよい」


「…」


これは非常に不味いかもしれない。


「もう一度聞く。ポートマフィアに入り、僕の部下並びに恋人にならぬか?」


「お断りします」


ドアを開けようとした。そう…開けようとしたのだ。
でもドアは開けられなかった。
断った瞬間芥川が異能を発動させて私を拘束したからだ。

ぐっと身体を締め上げられ、芥川の細い指が私の顎を掬った。
そのまま芥川は私に軽くキスをした。
私のファーストキス……

逃げられない。


本能がそう叫んで、強がっていた分今まで隠していた怖さが涙となって目に滲んだ。


「Aは良い顔をするな」


「…っ離して」


「ならば、探偵社を辞めろ」


「いや、ぜったいにいや……んぐっ」


私の身体を締め上げている羅生門が一層強くなる。


「その虚勢もいつまで保つか見ものだな」


唇を引いて薄く笑った芥川が私のシートを倒し、私の上に覆いかぶさった。



「口で言っても効かぬなら実力行使するのみ。Aを必ず手に入れる」

貴女と共に永遠を【織田作之助】→←スカウトマン(1)【芥川龍之介】



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(=^・^=) - 今、芥川役で『龍ちゃん大好き』になってるトコなんですよ…。 (2020年12月3日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィオラ - しぐれったさん» ???「24歳!学生です!!」 (2020年5月12日 14時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
しぐれった(プロフ) - みうさん» そそそそそそそそんな意図なかったですよ。べ、別に書いてる時に先輩感出たけど誰も気づかないかって投稿とかしたりしてませんよ……わ、私は淑女ですから。 感想ありがとうございます!緩い気持ちで読んでってください (2019年7月27日 0時) (レス) id: cac4953071 (このIDを非表示/違反報告)
みう - 野獣と化したってwwww野獣先輩じゃんww      このお話とても面白いです!!! (2019年7月26日 20時) (レス) id: 40cf893d3e (このIDを非表示/違反報告)
しぐれった(プロフ) - 実胡斗さん» リクエストありがとうございます。そしてお返事遅れてしまいすみません。リクエストですが、続編の方に書かせて頂きましたm(_ _)m (2019年7月7日 14時) (レス) id: c7820e4193 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しぐれった | 作成日時:2016年6月7日 0時

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