ロールキャベツ…【谷崎潤一郎】 ページ19
蝉の声が響いている。
そんな中、今日は谷崎君と二人っきりで探偵社にいる。
皆それぞれ会議とか、ナンパとか、近所のパトロールとか、買い物とか、事件の解決などに出かけて
いる。
私と谷崎君は特にこれといってする事も無かったので駄弁っていた。
谷崎君について思う事は、優しい、とにかく優しい。
お兄ちゃんのような包容力があって安心する。
ナオミちゃんは素敵なお兄ちゃんを持ったね。
谷「それより、Aさん、喉渇いてません？コーヒー淹れますよ」
貴「ありがと。谷崎君は気が利くねー」
谷「そんなことないですよ」
なんて言いながら谷崎君はコーヒーを二人分作り始める。
コーヒー豆の香りが部屋に広がる。
谷「どうぞ」
私の前にコトリと湯気の立ったマグカップが置かれる。
貴「ありがとう」
私も喉が渇いていたので遠慮なく頂く。ホッと一息つく。
貴「おいしい。前から思ってたんだけど、谷崎君って優しいし、包容力があるから安心できるんだ」
谷「…そして僕も前から思ってたんですが、Aさんって危機感がないですよね」
近くで聞こえた蝉の声が急に止んだ。体が暑さのせいか熱い。
谷「おかしくないですか？今は夏ですよ。本当に気が利くのだったらアイスコーヒーを出します
よ？」
体が熱い。頭がボーッとしてきた。
谷崎君は空っぽになった薬の袋を取り出して私に見せる。
谷「薬のような粉末って熱いお湯じゃなかったら綺麗に溶けないンですよ。だから僕はあえてホット
コーヒーを作った」
貴「嘘…はぁ、なんか…変な感じがっ…」
布がかすかに擦れる音だけでも体がいちいち反応する。
いろいろヤバい。
慌てて立ち上がってヨロヨロ部屋を出ようとする。
が、谷崎君に捕まえられて引き寄せられ、耳元で低く囁かれる。
谷「逃げないでくださいよ」
貴「ひぅ…ん…たに、ざきく、…」
体がビクンと反応してしまった。
谷「可愛い反応ですね。でもまだまだこれからですよ？
今日は僕のためにしっかり啼いてくださいね…？」
妖艶に微笑む谷崎君はいつもと違ってとても黒く見えた。
☆ ★ ☆ ★
雪奈さんからのリクです！
こんな筈じゃなかった…！
谷崎君の隠れS…！
君を喜ばせたくて…【宮沢賢治】→←譲りませんから 2 【太宰治】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2070人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(=^・^=) - 今、芥川役で『龍ちゃん大好き』になってるトコなんですよ…。 (2020年12月3日 14時) (
レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィオラ - しぐれったさん» ？？？「２４歳！学生です！！」 (2020年5月12日 14時) (レス) id: 623f3ee5b5 (このIDを非表示/違反報告)
しぐれった(プロフ) - みうさん» そそそそそそそそんな意図なかったですよ。べ、別に書いてる時に先輩感出たけど誰も気づかないかって投稿とかしたりしてませんよ……わ、私は淑女ですから。 感想ありがとうございます！緩い気持ちで読んでってください (2019年7月27日 0時) (レス) id: cac4953071 (このIDを非表示/違反報告)
みう - 野獣と化したってwwww野獣先輩じゃんww このお話とても面白いです!!! (2019年7月26日 20時) (レス) id: 40cf893d3e (このIDを非表示/違反報告)
しぐれった(プロフ) - 実胡斗さん» リクエストありがとうございます。そしてお返事遅れてしまいすみません。リクエストですが、続編の方に書かせて頂きましたm(_ _)m (2019年7月7日 14時) (レス) id: c7820e4193 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しぐれった | 作成日時：2016年6月7日 0時
