自覚した日。 ページ4
あの時、何で織田さん居なかったんでしたっけ？厠か何かだったとは思うのですが…。
織田さんが居なかったせいで、太宰さんに爆弾発言されたんですよ。
「Aちゃんって、織田作めっちゃ好きだよねー。私見てて面白いよ」
「……えっ？」
私が、織田さんを好き？？
あんまりにも驚きすぎて、持っていたコップ落としてしまいました。お客様がいなかったのが不幸中の幸いでしたね。
「私が……織田さんを？」
「嘘でしょ気づいてなかったの！？」
お恥ずかしながら、私全く自覚していませんでした。バンッと机を叩く太宰さん。これは難儀だなぁ……、と頭を抱えていました。
「……何の話をしているんだ？」
「織田さん！」
「織田作！！」
後ろを振り向くと、不思議そうに首を傾げる織田さん。
『織田作めっちゃ好きだよね』
頭の中で太宰さんの声が蘇りました。
確かに、赤い髪は太陽に反射してきらきら光ってて綺麗ですし、手は意外と骨ばってて男らしいですし、見目は整ってますし、天然な所とか本当に好…………。
「うぁ、」
ぼふっと顔が熱くなりました。ニヤニヤと笑う太宰さんなんて眼中に入らないくらい。
「顔が赤いが、熱でもあるのか？」
おでこ同士をくっつけようと、近付いてくる織田さん。
「や、あの！大丈夫です！ほんとに！」
逃げるように、厨房に駆ける私。
お腹を抑えて笑う太宰さん。
「？」を浮かべる織田さん。
織田さんを好きな事に気がついた日のこと忘れたりなんかしたら、我ながら頭を疑いますね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
べにしょうが(プロフ) - もえさん» コメント有難うございます！もう一度読もうと思ってくださって嬉しいです！！こだわって、丁寧に書いた所を好きだと言ってもらえて幸せです。この小説に出会えて幸せと言っていただいて有難うございます！こちらこそ幸せです！読んでくださって有難うございました！！ (2021年8月7日 22時) (
レス) id: f3b55f3d47 (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 今日はちゃんと最後まで読むことができました、織田作の優しさとたまに見える青年らしさからくる脆さがすごくすごく悲しくなって好きです。この小説を書いてくれてありがとうございます。この小説に出会えて本当に幸せです。駄文長文で申し訳ないです… (2021年8月7日 22時) (レス) id: 76c1001e6f (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 前に一度拝見させていただいたのですが悲しくて辛くなって途中で読むのをやめてしまいました、今日織田作の夢小説を漁ってたところこの小説にたまたま出会った為何かの縁だと、もう一度見ることにしました。夢主の幼い子に語りかけるような優しい口調に何度も泣きました (2021年8月7日 22時) (レス) id: 76c1001e6f (このIDを非表示/違反報告)
べにしょうが(プロフ) - 雨音。さん» コメント有難うございます！嬉しすぎて何を書けばいいのかちょっと迷っているのですが、あの、すごく嬉しいです！5票目が入ってた時の気持ちは今でも覚えてます……！雨音。さんだったんですね！報われた感じがしたのを覚えてます。雨音。さんも更新頑張ってください！ (2021年7月10日 13時) (レス) id: f3b55f3d47 (このIDを非表示/違反報告)
雨音。(プロフ) - 支離滅裂なコメントで申し訳ありません。語彙力がないので上手く表せませんが、とにかく好きです！素晴らしい作品をありがとうございました！！ (2021年7月10日 13時) (レス) id: f0e54de105 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：べにしょうが | 作成日時：2021年1月13日 7時
