エピローグ ページ17
ここは、見晴らしの良い場所のとある建物の個室。
布と布が擦れる音が聞こえる。
｢…グルッペン様、オスマン様、こちらでご覧になってあげてください。｣
後ろを振り返って女性が呼べば、あぁうん。と、いつも道理のまったりした声が聞こえてくる。
すると、いつもの個人用軍服ではなく、この国の幹部用の軍服で揃えたマンちゃんとグルちゃんが歩み寄ってきた。
｢…おお…ええやん…！｣
｢そ、そう？ありがとう！｣
｢おん、流石俺の従姉妹。似合ってるめう〜！｣
笑うマンちゃんにつられ、固くなった体の力が少し抜ける。
マンちゃんに居てもらえて、良かった。
｢うん、似合ってるゾ。｣
｢…ふふ、ありがとう！｣
グルちゃんに言われるとなぜだか心が安心する。
2人のおかげで、大分緊張が解れた。
…ゾムは、まだかな。
この姿を見てもらうのが、待ち遠しい。
すると、コンコンと扉が叩かれる。
ハッとして扉の方を向けば、女性がニコリとこっちを見ていた。
コツリ、靴音が鳴る。
いつもと違うき黒い軍服。
いつもと違う整えられた髪。
いつもと違うはっきりと見える彼の顔。
全てが、いつもと違う。
それはそうだよね。だって今日は、
｢"新郎様"が、いらっしゃいましたよ。｣
私と貴方の、結婚式だもの。
姿を現したゾムは、いつもより数倍カッコよくて。
思わずドキリとする。
そして彼も、入口で立ち尽くしていた。
｢ぞ、ゾム…。ど、どうかな…？｣
恐る恐る聞けば、ハッとした彼は駆け寄ってきた。
その目は興奮したように輝いている。
｢す、すっごい似合ってる！超可愛いわ！｣
｢ふ、えへへ…ゾムも、カッコイイね！｣
なんて言えば、2人して照れる。
恥ずかしくなって周りを見れば、皆ニヤニヤと私たちを見ていた。
…存在忘れてた、恥ずかしい…！
逃げる様に会場に行けば、新婦入場の場所へ移動する。
父親替わりはマンちゃん。
マンちゃんは本当の父のように泣いて喜んでくれていた。
…ありがとうね、マンちゃん。
式は順序よく進んでいく。
誓いの言葉を述べ、もう結婚式はクライマックスだ。
顔にかかったベールが消える。
｢…僕、こんなに素敵な嫁さん貰えて嬉しいわ。｣
｢…私も。｣
｢…幸せになろうな。｣
｢…当たり前。｣
簡単に言葉を交わせば、ゾムは優しく笑う。
それに応えるように笑い、そして。
私達は誓いのキスをした。
私は今、甘すぎて溶けてしまいそう！
キラリ、指元で指輪が輝いた。
一目惚れもどき 〜Fin〜
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Riitter(プロフ) - 夢見りあむさん» 本名！？うおお、すごい偶然もあったものですね……笑 (2019年11月15日 21時) (
レス) id: 795b5e2765 (このIDを非表示/違反報告)
夢見りあむ - 作者さんの名前が私の本名で一瞬焦りましたw (2019年11月9日 23時) (レス) id: a454904879 (このIDを非表示/違反報告)
Riitter(プロフ) - 紅葉秋さん» 生きがいだなんて…嬉しいです…!!お付き合いありがとうございました!! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 8401485740 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉秋(プロフ) - この小説を読むことが生きがいでした...完結お疲れ様でした！！ (2018年10月13日 6時) (レス) id: 952224511f (このIDを非表示/違反報告)
Riitter(プロフ) - みかんさん» あっあっ嬉しいです…!!ここまでお付き合いありがとうございました！ (2018年10月12日 20時) (レス) id: 8401485740 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Riitter | 作成日時：2018年10月1日 19時
