第9話 ページ10
「出来たよ〜」
そう言って私は出来上がったオムライスをテーブルの上に運んだ。
「うわぁ〜めちゃめちゃうまそうじゃねーか!」
帝統は口からヨダレを出しながらそう言った。
嬉しいなぁ。なぜだかいち兄達3人もそうだろ、そうだろと、自分が作った訳でもないのに得意げに話している。
セッティングが完了して、私が座るとみんな揃って
「「「「いただきます」」」」
と言った。
「うめー!うめーよA!!こんなに美味い
オムライスを食べたのは初めてだ!!」
帝統がガツガツと勢いよくオムライスをスプーンで食べている。余程お腹が空いているのだろう。
「それは良かった。」
他の兄弟も成長期の男の子らしく大盛りのオムライス
パクパクと食べていく。そんなに慌てなくてもオムライスは逃げないっての。
「「「「ごちそうさまでたー!!」」」」
「姉さん、とっても美味しかったです!」
「あぁ、本当に美味かったぜ!A、お前すげーのな!」
「さぶちゃん、帝統ありがとう。」
何だか弟が2人になったみたいだ。可愛いなぁ。
「A、俺洗い物するよ」
二郎がそう言ってくれた。
じゃあお願いと言おうとした時、
「ちょっと待った!俺にやらせてくれ!」
帝統が大きな声でそう言った。
「いや、でもいいの?」
「もちろんだ!お前らには良くしてもらったからな
これくらいやらせてくれ!」
帝統なかなか良い奴じゃねーか。
「じゃあ頼むわ」
と二郎が言うと
任せろ!と帝統は張り切って洗い物を始めた。
三郎も手伝おうとしている。微笑ましい。
いち兄もあの顔は同じことを思っているな。
帝統達が洗い物を初めて10分ほど立つと
ピンポーンと家のインターホンがなった。
「はーい」
私はガチャりとドアを開けると、そこには
ピンク色の派手髪で小柄の男の子と、珍しい和風の格好をした男の人が立っていた。
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作者名:にき | 作成日時:2019年9月16日 11時