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四十八話 ページ48

「一兄、あと観音坂さんからも…」

「えっ、何事だ?」

取り敢えず帰ることにした三人は、徒歩で家へと向かっていた。一郎は神羅の車椅子を押している為手が離せないのか、三郎のスマホでそれを見せてもらっていた。
グループのトーク画面で、送り主はDOPPO。このグループは麻天狼とBuster Bros!!!のメンバーのみであり、今回の神羅への公に出来る伝達事項などを送り合っていた。

内容はこうだ

〈明日神羅へ渡すものがあるので夕方伺います〉

と。渡すものとはなんなのだろうか。


「?よくわかんねぇけどわかった、って返事しといてくれ」

「はい、一兄。…あと二郎が、風呂はどうするか…と」

「あーー…………沸かしといてくれ。ぬるめでな。神羅を入れなきゃいけないから」

「伝えときますね」


三郎はグループに了解の意を伝えられるスタンプを送り、二郎との個人トーク画面へ〈ぬるめで沸かせ、と一兄からのお達しだ。あと神羅さんはお前のせいで一人寂しく事務所に居ることになったぞ。反省しろ〉と嫌味たっぷりにそう送った。

〈悪かったよ、でも仕方ないだろ。彼奴ら珍しくうるさいんだから。……あと神羅は俺らの誰かの個室に連れてって飯渡しに行きゃいいんじゃねーの?〉

〈わかった、一兄に伝える〉

一度だけ二郎の友人にあってしまうがそれくらいなら大丈夫だろうと判断したそうだ。

「一兄、二郎が僕たちの誰かの個室に神羅さんを連れてった方が良いかという意見を言っていました」

「あー…確かに、それがいいかもな…神羅、誰の部屋がいいとかあるか?」

『っと、えと、と、特には…ない、よ…』

神羅は慌てて口を開くと、そう答える。そろそろ山田家に着きそうだ。

「そうかぁ……ま、俺の部屋でいいか?」

『う、うん……ありがとう、一郎くん、それに、三郎、くんも……』

「おう」
「大したことはしていませんよ」

そう話している間に萬屋ヤマダと書かれた窓がある三階建てのビルへ着いた。

「三郎、二郎呼んできてくれねぇか?車椅子の車輪を拭くのと、車椅子を運ぶのを手伝ってほしいんだ。神羅は俺が運ぶから」

「…大丈夫ですよ、僕が運びます」

「そうか?んじゃ頼んだ」

「はい、任せてください!」

『ご、ごめんなさい、2人とも…お、重いよね…』

一郎は神羅を、三郎は畳まれた車椅子を持ち上げて三階の自宅部分へ向かって階段を登る。車椅子が重いのか、力がないのかふらついていた。

四十九話、夕食と友人→←四十七話、帰ろう



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伏見桜(プロフ) - ちょっと待ってもう50話??????????ポッセ描いてたのにこれに気付いてタッチペン投げてしまった……。これも一重に皆様が読んでいただいておりますお陰です。誠にありがとうございます。 (2020年5月6日 2時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
伏見桜(プロフ) - 水月さん» ありがとうございます!!お久しぶりでございます、まだまだ終わりは見えませんがいつでもフルスロットルで頑張らせていただきます! (2020年5月1日 2時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
水月 - お久しぶりです!続編も見させて頂いてます!これからも更新頑張ってください! (2020年4月30日 4時) (レス) id: 13085b09f2 (このIDを非表示/違反報告)
伏見桜(プロフ) - 時神さん» ありがとうございます!!常に散々な目に遭う主人公ですがこれからもよろしくお願いします! (2020年4月20日 11時) (レス) id: 3120be2f53 (このIDを非表示/違反報告)
時神(プロフ) - たまたま見かけてシリーズ一気読みしました……すごい好きです更新頑張ってください!!!!! (2020年4月20日 11時) (レス) id: 6a39446066 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伏見桜 | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年4月16日 1時

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