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五十九話 ページ9

「神羅ー、飯ー。起きろー」

『んぅ……たべる……』

「はいよ、熱いから気をつけてな。」

『……ん。ありがと…』

器に持った粥片手に静かに扉を開けると神羅に声を掛ける。
無事起きたようで、朝よりも顔色は少し良くなっていた。

『……うん、美味しい…』

「お、そりゃよかった。…そういや神羅、昨日のこと覚えてる?」

『……今日…お酒飲んで…起きたね……僕やっぱお酒そんな飲めなかったなぁ……』

「いや、神羅酔ったセンセーに酒瓶口に突っ込まれてさ、ヒプノシスマイク片手に家出てこうとしてたから……あと1Lは飲んでたから弱くは無いと思う…」

『あれ、そうだっけ……そういえば起きたら僕のマイクソファーの隙間にあったからなぁ……』

少々行儀が悪いが、神羅は布団に入りながら、一二三はベッドに腰掛けながら食べていた。
案の定昨日の出来事は記憶の中になかったようで、全く覚えていないようだった。

「…あ、そうだ。これ食べたらさ、ちょっと散歩しよう。センセーから言われてたんだよ、神羅っち散歩させろーって。」

『…………わかった…一二三は、スーツは着るの?』

「…着たい所だけど……神羅っちが困るから、もしもの時だけ着るよ。」

『…ありがとう、一二三……ごめんね、僕のせいで…』

「いいって、気にすんな〜!俺っちだって少しはスーツに頼らず歩かないと…」

そうして話している間に食事は終わり、時刻は13時。二人してパーカーを着てのんびりと外へと繰り出した。
この付近は人が少なめなので安心して外へ行けるのだろう。


『っ…………(わかってても……やっぱ、り……)』

「大丈夫、俺っちが居るから。息止めんな〜、ほら、誰も俺っち達のこと見てないから、ね?」

『………っう、ん…ごめ…ありがとう…』


少ない、とはいえ居るのだ。人は。何故ならこの地域はシンジュクという大都市圏だからだ。


「…さて、何処まで行こうか〜俺っちはある程度は大丈夫だけど…電車は無理だもんなぁ〜」


一二三は右手を神羅と繋ぎ、左肩にジャケット(とその他)の入ったトートバッグを持ち、左手でスマホを操作しながら目的地を探す。
彼も少し恐怖症はまともになって来たのか、心構えをして、向かってこられなければ大丈夫にのようだ。それでも震えは出るそうだが。

「んー………シブヤ?」

『…あ、歩いて行くの…?』

「帰りはタクシーでも使うか〜」

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伏見桜(プロフ) - 鳳李千歳さん» ありがとうございます!少々雑な過去回になってしまいましたが…wこれからもよろしくお願いします! (2020年4月6日 7時) (レス) id: 5f2347556f (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - 続編おめでとうございます(≧∇≦)bこれからも頑張ってください!夢主くんの過去?がわかった瞬間驚愕しました!いつも応援してます! (2020年4月5日 2時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伏見桜 | 作成日時:2020年4月4日 11時

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