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九十二話 ページ42

「ま、なんにせよまだ神羅帰って来ないな…」

「そう…だな……心配だ…返り討ちに遭ってたりとか…」

「神羅っちかなり強いからそれは無いと思っけどなぁ〜センセも勝てないとか言ってたし……あのセンセーが勝てないって明言してるからな?」

「……だがなぁ…」

独歩は一二三の言葉を聞きつつも神羅を心配し始める。

「……(うーんこれは寝ない奴か…俺も昼から仕事あんだよなぁ…新人くんにいろは教えないといけないし…)あー、じゃあ、電話してみるってのはどう?」

「電話……出るか…?」

「普段の神羅ならそもそもスマホ自体忘れてくけど、今日は持ってってるみたいだしワンチャン出るかも!」

一二三はいつも神羅が置きっぱにしているスマホの場所を指差してそう言った。


「……掛けて、みる……か……いやでも…」

「あー…………もう、ほら、俺っちに貸して…」

「…すまん、一二三…」

独歩はその案に乗り、スマホを開いて神羅の電話番号への発信ボタンを押す前にブツブツとまた何か言い始める。これでは埒が開かないと思った一二三はスマホを借りて代わりに電話をかける。

そして、今に至る。
ーーーー

「……着きましたよ。っおい左馬刻、千堂さんは…」

「お前が運んでやれよ。俺は朝飯作ってくっからよ。」

「…………はぁ…」

車に揺られながらしばらく経つと、仰々しい日本家屋の門の前に止まった。門の横の札には威圧感のある字で「火貂組」と書いてあった。
左馬刻は車を止めさせるとすぐに降りて中に入っていく。
まだ午前5時の少し前なので部下達も起きていないようだった。

『え、と……その……』

「どうしました?」

『さ、支、えてもらえる、なら、少しは、歩けるので……その…態々運んでもらわなくて、大丈夫……です…す、すみません、図々しいことを…』

駐車場に車を停めながら、控え気味に神羅はそう銃兎に話した。

「!そうでしたか。それは良かった。無理だったら言ってくださいね。」

『っは、はい……』

「……さ、どうぞ。」

『し、失礼…します…………う、わ!』

銃兎は車の扉を開け、手を差し伸べる。神羅はそれを恐る恐る触り、どうにか車の外に出る。
外に出て地面に足がついた途端、ガクリとまた膝から崩れ落ちる、力が入らないようだった。


「!っと……気をつけてください。」

『すっ、すみません…』

地面に頭をぶつける寸前、銃兎が腕を引っ張り助けた。

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伏見桜(プロフ) - 鳳李千歳さん» ありがとうございます!少々雑な過去回になってしまいましたが…wこれからもよろしくお願いします! (2020年4月6日 7時) (レス) id: 5f2347556f (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - 続編おめでとうございます(≧∇≦)bこれからも頑張ってください!夢主くんの過去?がわかった瞬間驚愕しました!いつも応援してます! (2020年4月5日 2時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伏見桜 | 作成日時:2020年4月4日 11時

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