八十八話 ページ38
「………………情報屋…の千堂か…ンでヨコハマに居るんだよ…シンジュクの筈じゃ……」
「おや、左馬刻。貴方も千堂さんをご存知で？」
「俺も偶に世話になってる情報屋だ。こんなところに寝てやがるのは理解し難いがな。」
時刻は午前4時、まだ少し夜の闇が去り切っていない時間帯。
ヨコハマにある森の方角から歩いてきた二人組は近道の為路地裏を通って行こうとすると、そこで眠る神羅を見つける。
アロハシャツ…左馬刻は眉を顰めて少し驚いたようにボソボソと何かを言っていた。
それが気になった眼鏡を掛けた整った顔の男は左馬刻に質問をした。
「それは私も同感だ。……起こすか？」
「それしかないだろ…おい、起きろ……おい、情報屋………………ンの……！」
二、三度声を掛けて揺さぶっても起きない神羅に苛ついたのか、左馬刻は足を振り上げる。
「stop stop stop!!!蹴るなこの馬鹿！」
その左馬刻を慌てて流暢な英語と共に止め、ペチンと頭を叩いて叱る。
「おい止めんなよ銃兎…俺様が起こしてやってんのに起きねぇんだぞ……やんのか」
「だから馬鹿か！？そもそも情報屋とはいえ一般人はまだ起きすらしない時間だぞ、簡単に起きるわけがないだろう！？」
『…………ん…一二三、独歩……どう、し、……た……の……』
騒がしい二人のやりとりに目を擦りながら起きた神羅はそう言う途中で相手が見知らぬ人間だと認識し、言葉を詰まらせ始める。
「チッ、漸と起きやがった。」
左馬刻は苛ついているのか大きく舌打ちをすると神羅を睨みつけて嫌味のように言った。
『っひ…ぅ……ぁ…ご、ごめ、な、さ、ごめんな、さ……っゲホッ、ゲホッ！』
「おい離れろ左馬刻ッ！…落ち着いてください、千堂さん。私は入間銃兎。一度貴方と会ったことがある筈です。落ち着いて、息を吸わないで吐き出してください。」
人間恐怖症により、二人を恐れ腕で頭を守るようにして謝り続ける。
だが途中で過呼吸を起こしてしまった神羅は咽せ、息を吐き出す事が出来なくなってしまった。
過去に一度だけ神羅と話し、助けた銃兎が膝をついてそうゆっくり話しかける。
『っヒュー、ふ、は……っは………銃、兎さん……？』
「はい、入間銃兎です。」
「おい俺も忘れるなよ。」
「お前はややこしくなるから引っ込んでろ！」
「ンだとウサポリ公！！やんのか、あ"ぁ！？！？」
「少しは黙れないのか左馬刻！？」
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伏見桜(プロフ) - 鳳李千歳さん» ありがとうございます！少々雑な過去回になってしまいましたが…wこれからもよろしくお願いします！ (2020年4月6日 7時) (
レス) id: 5f2347556f (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - 続編おめでとうございます(≧∇≦)bこれからも頑張ってください!夢主くんの過去？がわかった瞬間驚愕しました！いつも応援してます！ (2020年4月5日 2時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伏見桜 | 作成日時：2020年4月4日 11時
