七十三話 ページ23
見かねた帝統は神羅をかわりに背負い、その場から離れた。
「いやー、ほんとごめんね、一二三、ボクもまさかこんな事になるとは…もっとしっかりバッチリきっちり彼奴ら追いかけてればよかった。」
「ん、大丈夫っしょ。俺っちは…だけど。神羅の恐怖症がより酷くなってないといいなとは思ってる。…………センセーにどう説明しようかなぁ…」
「これに関してはボクのせいだからボクからちゃんと伝えといたよ。取り敢えず手当てするからボクの事務所においで。」
「あ、アザーッス、俺っちそういうの苦手だから助かったよ〜！」
「っと、一二三、荷物はこれで大丈夫、全部？」
「……うん、大丈夫。…あー、飴、台無しにしちゃってごめん…！」
一二三は荷物を拾うと落ちた飴に気付いて素直に謝る。
「良いよ、気にしなーいで。」
「大丈夫です、乱数の持っている飴玉は異常な程あるので。多少無駄にしても問題有りません。」
「あ、此奴車椅子に乗っけるか？」
「一二三が限界だからやめとこうか！」
引き続き帝統が神羅を背負い、乱数の事務所、兼自宅へと向かう。
「はい、ボクの家！」
「あれ、乱数ちんさっきまで事務所って…」
「乱数の事務所はほぼ……というか家です。」
「相変わらず乱数の家でけぇよなぁ」
「褒めても飴しか出てこないよ！」
乱数は扉を開けて真っ先に家の中に入って行く。それはもてなす気がない訳ではなく、救急セットを取りに行ったのだろう。
「はい、一二三ー、上向いて！……染みる？」
「はは、ちょっとだけ。」
「はい、おーわり。後は頭だね。…………大丈夫じゃない？腫れてないし。血も出てないし。後でジジイにちゃんと診てもらってね。医者だから。」
「ん。あんがとー、乱数〜！」
乱数は手際良く一二三の顎と頬の擦り傷を消毒、絆創膏を貼るとその後台に乗り頭に怪我が無いかを見る。たんこぶなどはなくそれ程までに強く殴られてはいないのだろう。
「ボクのせいだからお礼はいらないよー……っと、神羅起きる……かな。」
「！あっ、と、取り敢えず全員隠れてもらっても？俺っち以外の人間が駄目かもしれないし…」
「オッケーオッケー、幻太郎ー、帝統ー、隠れてよ〜！」
「かくれんぼですか。」
「なんで其処で遊ぶんだ幻太郎は…隠れてみてるってことか。」
「そういうことだね〜！」
リビングにいた五人だが、幻太郎と帝統、乱数はリビングが見れる向かいの寝室に入り、聞き耳を立てる。
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伏見桜(プロフ) - 鳳李千歳さん» ありがとうございます！少々雑な過去回になってしまいましたが…wこれからもよろしくお願いします！ (2020年4月6日 7時) (
レス) id: 5f2347556f (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - 続編おめでとうございます(≧∇≦)bこれからも頑張ってください!夢主くんの過去？がわかった瞬間驚愕しました！いつも応援してます！ (2020年4月5日 2時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伏見桜 | 作成日時：2020年4月4日 11時
