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chapter 80 ページ30

*





『……………えっ?』









未だに潤んだ瞳からは、瞬きをするたびに
涙が零れ落ちていく。



俺はまたその涙を拭こうと、
ぽかんとしたAさんの顔に腕を伸ばす。









―――二人が両想いなら、

もうこれ以上は近づいちゃいけない。









もうこれ以上は、









好きになっちゃいけない―――









*









『…っ、ちがうよ!』





涙を拭く俺の手が、
それを阻むように両手でパッと掴まれる。





「えっ…」





『違うよ…!!』



もう一度、さっきよりもハッキリと放たれた言葉。





「でも、告白…」
『!』



マサさんからの告白を、俺が知っていることに驚いたのか
Aさんは一瞬肩を跳ねさせた。

だけど俺を掴む手は依然としてそのまま。



視線があっちへこっちへ、グルグルしている。









「………え、」









「断ったの…?」









『………っ』





ぎゅっと目を瞑って、こくこくと首をふる。









「………はっ」









「なんだーーーーー!!!ははっ!そっかーーー!」





ビクぅッ!と
さっきよりも派手にAさんの肩が跳ねる。





「なんだ、俺てっきり…っはは、」





嬉しさがこみ上げて、
笑いがこみ上げて。

ついでに目じりから涙がうっすらこぼれて。



いきなり笑い出した俺に、Aさんは目を白黒させている。





小動物みたい、って
こういうことかーなんて。





「はははっ…、ごめんねAさん」



安心させるように、俺の手にすっぽり収まるくらい小さい頭を
ぽんぽんと撫でる。
(さっきから謝ってばっかりだな、)









つい数分前までは締め付けられるように苦しかった心臓が



今度は息を吹き返したように動いている。





*

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Yuri(プロフ) - KANNAさん» コメントありがとうございます(*´ェ`*)笑っていただけました??キュンキュンしていただけました??(;▽;)嬉しいです!!個人的に健太郎さんのギャグパートが書いてて楽しかったです。笑 お気遣いと労いの言葉にも救われる思いです…ありがとうございます( ; _ ; ) (2016年6月12日 16時) (レス) id: 258a85c425 (このIDを非表示/違反報告)
KANNA(プロフ) - キュンキュンもして・・・本当に楽しい作品です!お仕事の合間で負担になるかもしれませんが、もしまた新しいストーリーを書いて下さったら飛びついて読みます!笑 最高です!お疲れ様でした(*^^*) (2016年6月12日 15時) (レス) id: 35cc4c3b7c (このIDを非表示/違反報告)
KANNA(プロフ) - 読ませて頂きました。ストーリーもそれぞれの考えや言葉も本当に素敵で声に出して笑うこともあれば、 (2016年6月12日 15時) (レス) id: 35cc4c3b7c (このIDを非表示/違反報告)
Yuri(プロフ) - じじさん» コメントありがとうございます(;▽;)イキナリでも予告ありでもなんでも構いません!!嬉しいです!!(;▽;)幸せに…なってもらえたなら本当に、作って良かったなぁ!!って思います。ありがとうございます。 (2016年6月11日 3時) (レス) id: 258a85c425 (このIDを非表示/違反報告)
じじ(プロフ) - 初めまして。全部読ませてもらいました!とっても感動し、幸せな気分を味わえるお話でした(*^ω^*)作者さんの書き方?描写?がとっても好きです!!次作とか作る予定があればぜひ楽しみにしています゚(゚´Д`゚)゚。いきなりコメントしてすみませんでした(><)笑 (2016年6月11日 1時) (レス) id: 0114c047a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yuri | 作成日時:2016年1月9日 0時

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