第116話 返しに行こう。 ページ16
私はひとり悩んでいた。
悩むってよりも
気持ちの整理って言った方が
近いのかもしれない。
A「……」
ソンヒと一緒に見てしまった写真…
チャンミンがキスしていた写真。
そのことをジヨンは知らない。
そして、あの３人も。
A「……」
もしあの人がチャンミンの彼女なら…
指輪をしていないのも
空港で私を見つけても
チャンミンが何も行動しなかったのも…
…悲しいけど、納得がいく。
見つけるって言ってくれたけど
きっともう、見つける気はないんだ。
私はチャンミンとは住む世界が違うし
チャンミンが心変わりをしても…
…とっても悔しいけれど
仕方がないって思ってしまう。
"叶わない恋"
その言葉に納得できてしまう自分もいる。
こんなに好きなのに…
こんなに想いは強いのに…
それはきっと相手がチャンミンだから。
チャンミンが…"東方神起"だから。
A「はぁ〜〜…」
ジェジュン達が協力してくれて
本当にチャンミンに会えたらどうする？
また前みたく電話したりできる？
なんでも話せる"ともだち"に戻れる…？
A「……(泣)」
きっとできない。
だってきっと私達はもう終わってる。
だから…もし本当に会えたなら
チャンミンにはこう伝えるんだ。
"今までありがとう"
そして"さよなら"を――…
A「……"さよなら"…か…(泣)」
…これは誰にも言えない、私の気持ち。
A「うぅっ…(泣)」
チャンミンのこと、大好きだよ。
確かに愛していたよ。
今だって…こんなに愛してるよ。
だけど、もう終わりなんだね。
A「チャンミン…愛してるよ(泣)」
涙が止まらないまま
繰り返し"愛してる"と指輪に呟く私。
チャンミンに指輪を返しに行こう。
今、きっとツラい思いをしているであろう
チャンミンにはお守りが必要だから。
私なんかの指輪よりも
デビュー前から大切にしてきた指輪。
そしてデビューしてからも
大好きな４人のヒョン達と
一緒に過ごしてきたこの指輪が…
今のチャンミンには必要だし
パワーをくれるから。
きっと支えてくれるから…
A「…(泣)」
"いつか返せばいいと思いますよ"
そう言っていた、あなたに…
指輪を返しに行こう。
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作者名：natsu
| 作成日時：2011年10月11日 19時
