第847話 誰だろう？ ページ7
―――― ピンポーン
―――― ピンポン、ピンポーン
A「ん〜…？」
うっすらと目をあける。
眠っていた私は目を覚ますと
いつもの寝室とは違う風景に
少し頭が混乱しながらも
段々と意識を取り戻していった。
A「……」
ソファに寝ている私。
テーブルには２つのマグカップ。
そして、私に掛けられたブランケット…
A「……」
確かユチョンとケンカして…
たくさん泣いて…
ジュンちゃんが慰めてくれて…
そっと寝室を覗くと２人の姿がない。
寝ているうちに帰っちゃったんだ。
…ありがとう、言えなかったな。
２人はたくさん笑顔にしてくれて
ユチョンに関してはわざわざ
韓国から私の為に来てくれたのに…
…ケンカしちゃったけど。
A「…はぁ…」
私はリビングに戻り
ブランケットにくるまると
ソファで体育座りをした。
そしてケータイとにらめっこ。
A「…メール…かぁ…」
…送ろうかな。
なんとなく気まずいけど。
いや、送らなきゃ。
私のせいでみんなに迷惑かけてるから…
私はジュンちゃんにありがとうのメールと
ユチョンが急に日本に行ってしまい
多分心配しているであろう
ユノとジェジュンに、ごめんねのメール。
そしてユチョンには…
A「"いつもより意地悪でごめんね"…じゃないよ…バカ。」
ちゃんとユチョンの気持ちはわかってる。
愛がある故に言わなきゃいけないことを
私に言ってくれたことも。
私はユチョンと同じように
意地悪を込めてメールをした。
『ユチョン、だいきらい。』
A「……」
さすがにこれは可哀想か(笑)
ショックを受けたユチョンの顔が
私の頭に浮かぶ。
『でも来てくれてうれしかった。
ありがとう＾＾ A』
｜
｜
―――― ピンポンピンポンピンポーン
A「？」
インターホンの音を聞いて
完全に記憶を取り戻した。
そういえば…
この音で目を覚ましたような…
時計を見るとまだ朝の８時。
こんな早くに一体誰だろう？
―――― ピンポンピンポンピンポーン
A「はぁーい…」
急かすように鳴り続けるインターホン。
早足で玄関に向かい
覗き穴から相手を確認する。
あれ？…いない。
A「……？」
おかしいな、と思い
私はゆっくりドアを開けた。
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年4月26日 17時
