エピソード42 ＊ 手を引いて ページ5
フードを取り払われ、さらには四方八方から手が伸びて来てあたしのことを捕まえようとしてくる。
たかがナンパ如きになんで引っかかってしまったんだろう…。
「嫌だって言ってるでしょッ」
「案外良いかもしれないじゃん、来いよ」
…これじゃキリがない。それに、だんだんと男達の口調もキツくなってきている。
強行突破するしかないの…?
(嫌だ…いやだ、豪炎寺ッ)
思わず目を瞑った、その時。
バシンッと何かが強く当たる音が聞こえた。
「…おい」
聞きなれたその声に、安堵を覚える。
目を開けると、フードを深くかぶった、彼がそこにいた。
「あぁ?てめぇ…ただで済むと思うなよ…?」
「サッカーボール如きで立ち向かおうなんざいい度胸じゃねぇか」
あたしを取り囲んでいた三人のうちの一人が倒れ、残り二人が豪炎寺へとにじり寄る。
そんな中でも、豪炎寺は悠然と構えていた。
「…日渡、動けるか」
少し離れたところで、不良たちを思い切り無視して豪炎寺が問う。
あたしは脱がされてしまったままだったフードを被りなおしながら、
「当然」
とだけ答えてみせた。
フッ、と不敵な笑みをフードの下で浮かべた豪炎寺は、足元に転がっていたサッカーボールを抱える。
「おいおい、助けに来たってのに逃げるのか?」
「とんだ臆病者だなァ」
煽ってくる不良を挟んだ状態で、あたしは豪炎寺がいる方向に向かって全速力で走り出す準備をする。
…大丈夫だ、行ける。
そんな心の声が伝わったかのように、豪炎寺は小さく頷くとこちらに背を向けた。
「……さよなら、うざったい不良さん。
もうこんなことしないでね」
「はぁ? 女、お前何言っ…て?」
不良が言葉を全て言い切る前に、二人の間を駆け抜ける。
豪炎寺は、あたしが横に並んだ瞬間に走り出していた。
「…ありがと、助かったわ」
「気にするな…走りにくいだろ、半分持つぞ」
後ろから聞こえてくる不良達の叫び声を聞きながら、あたし達は土方の家まで走り続けた。
*☼*―――――*☼*
何ヶ月ぶりの更新なんでしょう()
久しぶりに来てみたらすごい中途半端なところで公開されてて焦りました…。
大変お待たせいたしました、無事不良共突破です。
ただ今、別垢で別ジャンルの小説を更新している為、これからも不定期更新極めると思われます。
この作品をその別垢でも更新して行けるようにするので、一ヶ月に一回は必ず更新できるようにします…()
改めまして、お待ちさせてしまい大変申し訳ありませんでしたm(_ _)m
続く (更新停止中)
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北星 ベガ(プロフ) - ソラノさん» なんて勿体無いお言葉…!!頑張ります! コメントありがとうございました!!(*´∀｀*) (2017年9月22日 20時) (
レス) id: bad6c4af49 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ - めっちゃ面白いです！これからも頑張ってくださいね！応援してます！ (2017年9月22日 15時) (レス) id: d3f0b80636 (このIDを非表示/違反報告)
北星 ベガ(プロフ) - あいかさん» コメントありがとうございます!! 私的に沖縄編は書くのを楽しみにしていたので、更新頑張りますね!!笑 (2017年9月16日 8時) (レス) id: 527e4dd4ac (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - これから一体どうなってしまうのか気がかりですので、また更新頑張ってください！！ (2017年9月16日 8時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
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