ねぇ、お願い ページ6
「違う!そんな風に思ったことないよ。俺はさ、Aだからついつい甘えちゃうの。俺のお願いだから聞いてくれるって思ってた。
他の男子からのお願いは聞いてほしくない。
俺Aのこと好きなんだ。さっきマナト先輩とめちゃくちゃ距離近くて嫉妬して、暴走してこんな風に連れ出しちゃって本当ごめん。」
気付くと私の目から涙がこぼれ落ちていた。
「えっ⁉︎手ぇ引っ張ったのそんなに嫌だった⁈痛かった?ごめんね!
それともアレか。弟みたいに思ってた奴に急に好きとか言われたのが嫌だったのか…..」
シュントの表情が青ざめる。
「違う!これは嬉し涙!
私もシュントのこと好き。だけどシュントは私のこと面倒見のいいお母さんくらいにしか思ってないのかなって。
保育園からずっと一緒だったし、気持ち伝えてこの関係が壊れるのも怖かった。だからシュントに好きって言われて嬉しくて」
「マジ⁈やったー!!」
細い目をクシャってしてシュントが笑う。この笑顔がたまらなく可愛くて好きなのだ。
「じゃあ早速お願いがあるんだけどいい?」
シュントがニヤリと笑みを浮かべる。
「俺と付き合ってください!」
断らないの分かってるくせにシュントはズルい。
「じゃあ私からもお願いがあるんだけどいい?」
今日は私からもシュントにお願い。
シュントが何だろうと怪訝な表情を浮かべた。何をお願いされると思っているのだろう。
「そうやって甘えるのもお願いするのも私だけにしてよね。お願い」
その瞬間、シュントが私を抱き寄せる。
「もちろん。そのかわり俺のお願い以外は聞いちゃだめだよ?」
シュントが満足そうに笑う。
いつからこんなに男の子の体になってたんだろ。ゴツゴツとした両手に抱き止められ、安心する様な落ち着かない様な複雑な気持ち。
「もう一個お願いしてもいい?」
シュントが急に耳元に顔をグイッと寄せてくる。
「俺以外の男にそんな可愛い顔見せないで。ねぇ、お願い?」
いつからコイツはこんな台詞が言えるようになったんだろ。
普段の可愛さとのギャップにキュンとしながら、シュントの広い胸に飛び込んだ。
終わり←手をひく先には
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モルペコ - 私はシュントくんが好きなので、キュンキュンしました。あざとかわいいけどかっこいいとこもある。最高! (2022年11月20日 9時) (レス) @page6 id: 57b4fe7556 (このIDを非表示/違反報告)
のの - シュントくんのあざといかんじがよくわかります!何回も読んでます!面白かったです!(≧▽≦) (2022年3月25日 8時) (レス) id: e7def8d5fd (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - オリジナルフラグたってますよ……! (2021年11月21日 7時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いぶき | 作成日時:2021年11月18日 22時